本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2014/6/10 火曜日::

■[ラノベ]小説家になろう作家、異色のデビュー「神様ライフ」1巻

この作品の作者である気がつけば毛玉さんは、
その変なPNから推察できるかもしれませんが、小説家になろうの作家さんです。
なろうからの書籍化は数多いですし、これもそうかと思うかもしれませんが、
実はこれは全部書き下ろし新作なんですよね。

元々は人気作の「フリーライフ ~異世界何でも屋奮闘記~」が書籍化されたんだけど、
版元が林檎プロモーションという評判最悪の出版社だったので折角の面白さが活かされず不遇のデビュー
そして当時林檎プロモーション以外にコンタクトを取ってきた編集さんの一人が、
スニーカー文庫に移籍したのでそちらで新作でデビューし直したという、非常に珍しい新人です。

そしてこの新作は「小説家になろう」作家らしい内容です。
具体的に言うと、VRゲームプレイ中の異世界転移で俺SUGEEE系小説です。
まぁ、主人公の上月悠斗は割りと小市民なので、
自分の客観的な評価を理解しつつも身分不相応だと感じているので、
俺SUGEEEとは感じないかもですが。

あらすじとしてはある日VRゲーム”A.W.Online”をプレイしていた上月悠斗が、
突然目の前に現れた扉を開けたら異世界に召喚!
目の前に現れた人たちの言われるままに天候操作呪文で雨を降らせたら神様扱い!
そんな自分の境遇に恐縮しつつも、巫女のアルマとメイドのルナリエッタに世話され、
コミュニケーションの質が希薄になった現代とは違う濃密な交流に、
いつしか居心地の良さを感じて色々と頑張るんだけど…

無表情メイドに犬耳ロリっ娘&飼い犬のコンビと、フリーライフと同じ要素があるので、
そっちの読者にも馴染みやすいように出来てるのが良いですね。
壮大で重厚なストーリーとは無縁で、笑える小ネタがどんどん出てきて面白いです。
折角挿し絵があるんだからと結構遊んでるのも良いですしね!

とまぁ、そんな感じで気がつけば毛玉ファンには安心出来る面白さですし、
普通のライトノベルとしても気軽に楽しめる内容なので、
ちょこっと手に取って読んでみては如何でしょうか。

:: 2014/3/31 月曜日::

■[ラノベ]これで最後の東京こうていわ!「東京皇帝☆北条恋歌」13巻

竹井10日さんの最長期作「東京皇帝☆北条恋歌」がついに完結!
竹井10日さんは非常に多産で速筆の作家さんなんですが、
完結作は意外と少ないんですよね。
しかし今までで一番長かった「東京皇帝☆北条恋歌」が完結することによって、
一つの節目を迎えたような気がします。

進化の塔をクリアしたら成長した姿の衛梨珠が出てきたという12巻でしたが、
この13巻ではちゃんと衛梨珠が居た未来でもちゃんと辻褄合わせもとい伏線回収してます!
しかしどのヒロインも16年経っても誰も何も変わってないというか、
むしろ四菜は初心さが悪化していましたね!
流石はモデルです!(モデル関係ない

それにしても一番驚いたのはあとがきですよあとがき。
特異的な竹井10日さんらしい地の文でのノリツッコミにまさかそんな設定があったとは!?
正直、後付けの設定なんじゃ? と疑ってしまいましたが、、
恋歌の読み方もきっちり伏線張りまくってたから本気で狙ってたんだろうなぁ…
いやはや、正直参りました。
もっと適当に書いてると思ってました。(ぉ

タイトルにもなるくらいの恋歌ちゃんは、
最後の最後で良いポジションをゲット出来てて流石だとは思いましたが、
作品の真ヒロインはやっぱり来珠だったみたいですね。
再構成された世界でも衛梨珠たち複数の娘たちが生まれる、
ハーレムエンドになるだろうと期待しております。

しかし長かったなぁ…
途中でレーベルのフォーマットが変更して背表紙に統一性がなくなったり、
要河オルカさんが身体を壊してお兄さんの高階@聖人さんに変わったりと、
色々とありましたが無事に完結して良かったです。
お疲れ様でした!
そして竹井10日ファンの同士のみなさんはがをられアニメを楽しみしておきましょう!

:: 2014/2/6 木曜日::

■[ラノベ]泊地空母姫を攻略せよ!「艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 一航戦、出ます!」

艦隊これくしょん ‐艦これ‐ 一航戦、出ます! (角川スニーカー文庫)
著者/訳者:鷹見 一幸
出版社:KADOKAWA/角川書店( 2014-01-31 )
文庫 ( 254 ページ )
作者サイト:雑家屋・鷹見商店:So-netブログ
作者twitter:鷹見一幸 (takamikazuyuki)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:GUNP
絵師twitter:GUNP (gunp_m)さんはTwitterを使っています

艦これはコミカライズもノベライズももの凄い数が出まくってて、
私みたいにどれに手を付けたらわからない状態になっている人も多そうな気がします。
もうそれだったら、多少なりとも縁がある作品に手を出すのも有りかなー
と、友人のGUNPさんがイラストを担当しているこの作品を手に取った次第です。
作家さんも鷹見一幸さんというベテランだから安心してたのもありますしね。

読んでみて驚いたのが秋イベントを主体として作品なんですね。
前半は赤城と加賀の演習を見せながら初心者にも分かり易い世界観の説明と、
簡単な戦闘のアレコレを解説してましたけど、
後半からは海の流通を確保する為にサンタクロース諸島で深海棲艦を指揮する、
泊地空母姫の撃沈を狙って鎮守府一丸となった戦いになっています。

提督が手探りで頑張り、時に失敗をしながらも艦娘に支えられながら成長し、
最後には覚悟をもって敵の泊地空母姫を倒そうとする姿には共感を覚えましたね。
私も当時は攻略wikiとか知らずに無駄に資源を食いつぶしたりしたなぁ…
装備の大切さを知らずにひたすらレベルを上げて物理で殴ろうとしてたっけ…

艦娘も赤城と加賀がメインではあるのですが、それ以外も結構出てきます。
遠征要員である天龍と龍田に率いられた第六駆逐隊にも見せ場がありますし、
後方で遠征ばかりしている文月たちにもちゃんとスポットが当たっているのが良かったです。
赤城がしっかり腹ペコ大食いキャラとして書かれていたのには笑わされましたけど。
元は二次創作の設定だったはずなんだけど、公式で認定されちゃったかー(笑

艦娘の特徴もしっかりと掴んでいながら秋イベントE-3のドラマチックな攻略と、
しっかりと地に足のついたノベライズでしたね。
あとがきで鷹見一幸が横須賀鎮守府の提督だと書かれていて妙に納得しました。
横須賀鎮守府はガチ勢が多いからなぁ…(笑

しかしGUNPさんがイラストメインというのは初めて見たけど、これはこれで有りですね。
モノクロとか慣れているのもあるのか、特に映えていたように思えます。
元々漫画でも見開きで見せるシーンとか多かったですしね。
イラスト仕事も有りなんじゃないでしょうか。

:: 2014/1/6 月曜日::

■[ラノベ]冬服脱いだら「俺の教室にハルヒはいない」2巻

俺の教室にハルヒはいない2 (角川スニーカー文庫)
著者/訳者:新井 輝
出版社:KADOKAWA/角川書店( 2013-12-28 )
文庫 ( 251 ページ )
作者サイト:知ってるすべてを話しちゃいけない
作者twitter:新井俺得@2巻発売中 (terurin9)さんはTwitterを使っています

表紙見た時に「ハルヒは出ないけど佐々木さんは出るの?」
と思ったら全然違うキャラだったでござる。
表紙の新キャラは生徒会長の神楽坂先輩だよ!
革命起こしそうなバンドリーダーっぽい名前だね!

万能選手なのは同じだけど、自分をハルヒに例えられるのを嫌い、
ユウに「友だちがいない」ことを指摘されて初めて気付く、ちょっとズレた美少女。
だからこそなのか、ユウに興味を示して「セックスしてくれないか?」とか、
何とも新井輝作品らしいちょっと斜め上な美少女ですよね。
面白い人だわ、ホント。

新キャラと言えばカスガのドタキャン先輩である月島さんも登場しましたけど、
第一印象からしてぶっ飛んだエキセントリックな人ですねー
「生徒会の一存」のくりむ役ということは本多真梨子さんがモチーフなのかしら。
新人じゃないけど、微妙に売れてないラインの声優さんとして、
業界の厳しさを訥々と語る欠かせないポジションとはいえ大変な役をしてくれましたね。
しかしウルトラマンネクサスに一体どんな嫌な思い出があるんだ…

今回はカスガとアスカのオーディションの結果が出たことで、
声優という職業の厳しさと、二人を応援したことによる苦悩が、
一気にユウにのし掛かってきましたけど、声優に詳しくないユウには厳しすぎたよなぁ。
アスカの言葉は事実を言い表してるけど、ユウには棘がありすぎるのが辛い。
しかし、それすらも乗り越えるカスガの強さが光ったラストでした。
まだカスガだけが事実を知らされてないのが気掛かりですが、
彼女なら何とかなるような気もします。

それにしてもユウはフラグ立てまくりですね。
何となく二人のポジション的に「WHITE ALBUM」見てるみたいです。
狙ってるのかな?

:: 2013/12/8 日曜日::

■[ラノベ]無限のループのその果てに「東京皇帝☆北条恋歌」12巻

東京皇帝☆北条恋歌12 (角川スニーカー文庫)
著者/訳者:竹井 10日
出版社:角川書店( 2013-11-30 )
文庫 ( 341 ページ )
作者サイト:東京帝国立・八坂原学院/初等部
作者twitter:竹井10日 (tendays_takei)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:47starpeople
絵師twitter:高階聖人 (47chop)さんはTwitterを使っています

進化の塔を登り切った恋歌ちゃんと一斗の二人。
多大な犠牲を払った上で辿り着いた先でも、
相変わらずゆるふわ具合を発揮している恋歌ちゃんだけど、
実はそれこそが物語のキーで…

何かいつの間にかこの作品もクライマックスであり、
次の13巻で完結っぽいんですが、マジですかびっくりですよ。
そんなタイミングで初期メンバーの一人である愛藤四菜ちゃんが表紙ですよ。
まぁ、それはあまり関係ないというか、本編でもチョコっとしか出てないんですけど。
四菜ちゃんマジ切ない。

この12巻では恋歌ちゃんと一斗の二人が4人の水先案内人に誘われて、
現在過去未来、それぞれの地点に干渉することで、
物語の伏線を回収すると見せかけて辻褄を合わせたりしていきます。(辻褄合わせ言うな
しかしそのどれもが恋歌ちゃんが居なかったらあり得なかったとか、
恋歌ちゃんマジヒロインですね、流石はタイトルに入っているだけあります。
これは一斗の婚約者である来珠が不憫になるレベル。

そんな来珠との間に未来で生まれている衛梨珠が巨乳美少女として再登場したんですが…
これは隔世遺伝なのかしら…(ぉ
何はともあれ完結に向けてアクセルを踏み出した「東京皇帝☆北条恋歌」が、
どういった結末を迎えるのか、私、気になります!

:: 2013/9/7 土曜日::

■[ラノベ]新井輝の復帰「俺の教室にハルヒはいない」1巻

私は「ROOM NO.1301」から新井輝ファンになったクチですので、
ROOM以外では「私の愛馬は凶悪です」くらいしか読んでなかったりします。
ですが、それだけで新井輝作品がどんな作品であるかは理解できるくらいに、
新井輝作品には独特の空気がありますので自信を持って言えます。
「俺の教室にハルヒはいない」はまごうこと無く新井輝作品だと。

「涼宮ハルヒ」10周年と角川スニーカー文庫25周年を記念しての、
谷川流公認の「ハルヒ」の名を冠した新シリーズですが、
「涼宮ハルヒ」のスピンオフだとか、同じ世界観を有したシリーズではありません。
「涼宮ハルヒの憂鬱」というアニメ作品が登場する2010年前後が舞台の、
青春学園グラフィティーのシリーズモノです。

主人公のユウは少しばかり友達が少ないだけのごく普通の男子高校生。
ある日深夜にリビングに行ったら妹が見ていた学園モノのアニメで、
「ただの人間には興味ありません。
この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。」

と言っていたキャラのせいで学園モノのアニメなどにアレルギーを持つことになったけど、
それ以外は至って普通。
ある日中学時代に疎遠になっていた向かいの幼馴染みの少女、練馬カスガから、
一途に夢を追いかけて努力してきた声優になれるかもしれない、と相談を持ちかけられ応援することに。
そして駅前で偶然知り合ったアニメ脚本家の上野マコト女史に気に入られ、
その友人たちとも付き合うことになるんだけど…

声優志望の巨乳幼馴染みのカスガ、女同士の派閥争いが嫌気がさしてジャージ姿を貫く清澄、
週5回も締め切りがある多忙作家なマコト、人気声優だけど友達がいないアスカ。
そんな個性的な女性陣と付き合いを深めていくユウなんですけど、
話をしやすく聞き上手なお陰で次々とフラグが立てていくのは、
会話劇とその間の取り方が上手い新井輝作品らしくて流石です。
夢や仕事や友情と悩み事が多い彼女たちを支えるのではなく寄り添う形の立ち位置が、
モテる秘訣なのかな、と思っちゃいますね。
何というかヒモの才能があるよね。(ぉ

それにしても久しぶりの新井輝作品でしたが、いつも通りの新井輝でしたね。
ユウの口から語られる聞きようによっては辛辣とも言えるしっかりとした言葉。
その言葉のキャッチボールから新井輝らしさを感じると言いましょうか。

ラノベ業界からはしばらく離れてアニメ業界でお仕事されてましたけど、
それがある意味活かされた内容と言いましょうか。
というか、シリーズ構成作家の上野マコトってどう考えても上江洲誠さんが元ネタでしょう。(笑
確かお二人はひたすらモンハンやってる仲だったので友情出演なのでしょうが、
友人を性転換させた上で自作に登場させるとかラノベ作家というのが業が深いですねー…
まぁ、ROOMみたいに初っ端から性的な関係を持たせないあたりは自重したのかも知れませんが。(笑
しかしその内エロい展開になるのではないかと心配してしまうのは、
今までの新井輝作品に毒されているのかもしれない…

HTML convert time: 0.126 sec. Powered by WordPress