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:: 2012/9/10 月曜日::

■[漫画]京都職人恋話、ひとまず完結。「路地恋花」4巻

路地恋花(4) < 完> (アフタヌーンKC)
著者/訳者:麻生 みこと
出版社:講談社( 2012-09-07 )
コミック ( 210 ページ )

京都の職人たちが住む長屋「ふきこ路地」を中心にした恋物語も、
この4巻でひとまずの完結を迎えることになりました。
「good!アフタヌーン」で一番好きな作品だっただけに、
次号から月刊化されるらしいけどポッカリ穴が空いたみたいで寂しい感じです。

流石に完結巻ということもあって、今回の新キャラは人形作家の鷹さんのみ。
しかしその読み切り的な内容も大変良いのが「路地恋花」でして。
元気で天然っぽいけど、しっかし女してる後輩の樹安ちゃんはかなり好みでした。

花屋の一松さんが頑張って女検事の月森さんを落とそうと頑張ったら斜め上の結末だったり、
靴職人の椿さんと内田父子のその後であり、恋話としては大変美味しいエピローグだったりと、
見所がたっぷりある内容です。

特に銀細工職人の光生くんが風花と良い感じに順調だったんだけど、
大阪商人にしてやり手の実業家な風化のおとんが出てきて、
この路地を全否定するかのような怒涛の正論で光生くんを叩き潰すのは豪快だったなぁ…
そこからテンパりながらも前に進んで、風花もちゃんとそれを支えようとしたりと、
何だかんだでお似合いで相思相愛なんだな、とエピローグを見てしみじみと思いました。

そして最後を飾るのは記念すべき1話のヒロインだった製本職人の小春さん。
十和田さんとは微妙な距離感で、お隣に住む時計職人からはアプローチされて、
更に仕事方面ではデザイナーとしての腕を見込まれて上京の選択が舞い込んできてと、
公私共に色々と大変な小春さんだったけど、最後は原点回帰で一歩前進していて応援したくなりますね。
三十路近くでお局様かもしれないけど、小春さんは割りと天然な恋する乙女で可愛らしくて、
最終回を彩るヒロインとして申し分なかったです。

ちなみに後書きではモデルとなった京都の路地があるとのことですが…
おそらくあじき路地のことでしょうね。
京都に訪れる機会があったら、足を伸ばしてみるのも良いかもしれません。

:: 2012/3/7 水曜日::

■[漫画]スパロボ系な彼女「巨娘」2巻

巨娘(2) (アフタヌーンKC)
著者/訳者:木村 紺
出版社:講談社( 2012-03-07 )
コミック ( 224 ページ )

ジョーさんは巨娘です。
サイズも規格外ならパワーも規格外で行動も規格外です。
ですが仁義はしっかりしているし、曲がったこともしないし、
何より仕事に関しては妥協を許さず信念を通してやっているので非常に頼り甲斐があります。

そんなジョーさんが務める居酒屋さんはしがらみに囚われやすい社長に振り回されて、
草野球をやったり想定外の場所に新規出店したりしますが、
ジョーさんが入れば腕力だけで豪速球投げて豪快にホームランを打って試合に勝ったり、
新規出店でヘマしたバイトに容赦無くダメ出しして、責任を取らせるけど、
自分も責任を取るし、何より能力があれば救いの手を差し出すナイスレディです。

色恋沙汰もジョーさんに任せれば豪放磊落に何とかしちゃいますし、
ご本人の色恋沙汰もベリーキュートなアニメーターのヨシキくんの為に、
ヨシキくんが勤務する潰れかけのアニメスタジオの社長にハッパ(というには豪快すぎですが)掛けたり、
借金の一本化までも知り合いの法律関係者を紹介して何とかしちゃうという、
八面六臂の活躍を見せてくれるのです。

そんな感じのスパロボ系の迫力と心強さを見せてくれるジョーさんはマジカッケーです。
こんな巨娘が居たら凄く頼り甲斐がありますが、それ以上にサボれないので、
色々と頑張れると思うわけですよ!
ジョーさんに憧れつつも、少しでも近づけるようになりたいなー
などと思わされる格好良さがジョーさんは見せてくれます。
いやー、イイ漢だねぇ…!(ジョーさんは女性ですが)

:: 2011/4/10 日曜日::

■[漫画]ニート三昧三者三様「ウチはおおきい」

ウチはおおきい (KCデラックス)
著者/訳者:ざら
出版社:講談社( 2011-04-07 )
コミック ( 130 ページ )
作者サイト:コランダム
作者twitter:zarabu (zarabu01)

古い洋館を改装してアパートとしている「ウチワ荘」に住む3人のニートが、
それぞれの事情で就活したり、留年したり、頑張って登校したりと、
そんな日々を綴った4コマ漫画がこの「ウチはおおきい」です。

あらゆる技能や資格を持ちながら就職できないし、できてもブラック企業だったりするリョウ。
親のスネをかじりまくりのブルジョアニートなメイ。
「ウチワ荘」を祖母から預かる登校拒否児なヒキコモリ大家のカナエ。
という、3人の女性がメインなのであります。

まぁ、作風は如何にもざらさんらしい、と言える内容でして、
good!アフタヌーンという掲載誌にありながら変わらない作風というのもある意味男らしいというか。
しかし、あらゆる資格をマスターしながら就職できないリョウさんを見てると、
凄く世知辛いものを感じてしまいますねー…

全1巻というコンパクトに纏まった作品でありながら、ざら分が凝縮されていますので、
ざらさんの作品を未読な人が試しに読んでみる、というには丁度良いのではないでしょうか。
基本的に重箱の隅まで詰め込まれた作品なので読み応えがあるので、
存分に堪能しては如何でしょうか。

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