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:: 2014/6/12 木曜日::

■[ラノベ]川原礫、第三のWeb小説原作シリーズ「絶対ナル孤独者」1 ―咀嚼者 The Biter―

絶対ナル孤独者 (1) ―咀嚼者 The Biter― (電撃文庫)
著者/訳者:川原礫
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2014-06-10 )
作者サイト:WORD GEAR
作者twitter:川原礫 (kunori) on Twitter

アクセル・ワールド、ソードアート・オンライン、そして絶対ナル孤独者…!
川原礫、3つ目のシリーズ開始!

AWやSAOと同じく、川原礫さんがWeb上で発表していた作品を下敷きにした新作です。
宇宙からやってきたナニかに寄生された少数の人間が異能力に目覚めて2つの陣営に分かれて戦うという、
「寄生獣」「アライブ-最終進化的少年-」みたいな世界観の作品です。
空木ミノルは幼い頃、自宅に乗り込んできた殺人鬼に両親と自分を隠して守った姉を惨殺されるという、
岸辺露伴のような過去を持つ暗めの主人公。
彼が目覚めた能力はその過去の記憶を鋳型にした、自分を守る絶対的な防御力を持つ”殻”…
ぶっちゃけると「A.T.フィールド」を自分の周囲3cmの空間に張れる能力だった…

主人公の能力が完全防御型という割と珍しいタイプな上に、
俺TUEEEなキリトさんや、コンプレックスの塊だけどモテまくりなハルユキとは全く違ったものです。
過去の陰惨な事件の記憶を思い出したくないから他人の記憶には残りたくないという、
ぼっち志望という所も珍しいですね。
それでも自分の事を無条件で心配してくれる義姉のことは心の底から大事にしていたりと、
人間らしい所は充分残っているので、読んでいてそれほどストレスは感じません。

この1巻で登場する敵は子供の頃に親の教育方針から歯を失うも、
宇宙から飛来したレッドアイに寄生されたことで硬質な歯を生み出した「バイター」
普通の食事では物足りず、顎に寄生したレッドアイの意志の赴くままに、
人間を捕食し、咀嚼する猟奇的な能力者。
余談ですが、顎に寄生された能力者ってモロに「寄生獣」だよなぁ…(笑

1巻なのでまだまだ物語の導入といった所なので、
表紙に登場しているヒロインの「加速者」ユミコも出番が少ない上に見せ場も少ないです。
それでも充分面白い内容になっているとは思いますが、
Web版を読む限り物語が大きく動いて本格的に面白くなるのは3巻くらいだと思いますが、
発行ペースが恐らく年に1冊か、多くて2冊くらいなので気長に待った方が良いと思います。
我慢出来ないならWeb版を先に読むことをオススメします。
どちらにしろ、第四章以降は電撃文庫で発行されるのを待つしかないと思いますが…(笑

:: 2014/4/13 日曜日::

■[ラノベ]さらば親友…「ソードアート・オンライン 14 アリシゼーション・ユナイティング」

ソードアート・オンライン (14) アリシゼーション・ユナイティング (電撃文庫)
著者/訳者:川原礫
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2014-04-10 )
文庫 ( 344 ページ )
作者サイト:WORD GEAR
作者twitter:川原礫 (kunori) on Twitter
絵師サイト:-アベシバ- abecのイラストブログ
絵師twitter:BUNBUN (BUNBUN922) on Twitter

9巻から続いたアリシゼーション編人界編がついにクライマックス!
最終決戦に相応しい盛り上がりの熱い戦いでしたけど、
それ以上に切なさがあるラスボス戦でした。

アリスと共に99階に辿り着いたキリトの前に立ちはだかったのは整合騎士ユージオ。
幼馴染の親友と言葉ではなく、剣で語り合うことでその想いをぶつけ、
ついには正気に戻させるとかキリトさんパネェっす。
一級フラグ建築士のスキルは同性にも有効なのか…!(ぉ

それにしてもアドミニストレータさん凄いですね。
何が凄いってほぼずっと全裸なんですよ全裸!(ぉ
これ、アニメ化されたら謎の白い光線が乱れ飛ぶんじゃないですかね。
あ、AT-Xだと問題ないのかな? ダイミダラーみたいに!

アドミニストレータさんのもう人間辞めちゃってる系の思考回路は、
もう話し合いとか無理ゲーすぎるのが伝わってきたけど、
それに比べてカーディナルは元より蜘蛛のシャーロットですら、
人間らしい感情が溢れているお陰で彼女たちの最期は心にダメージが来ましたね…
ユージオはあの挿し絵もあって更に…

それにしてもラストがまさかの展開でしたけど…、
うーん、やっぱり日本独自の軍事技術を許さない米軍あたりが攻めてきたんですかね。
シト新生の戦略自衛隊に蹂躙されるNERV的な緊迫感がありそうでしたけど。
それにしてもキリトはまたしばらくアスナと離れ離れなのか…
大変だなこの二人…

:: 2014/2/25 火曜日::

■[漫画]初心者アスナの絶望からの前進「ソードアート・オンライン プログレッシブ」1巻

ソードアート・オンライン プログレッシブ (1) (電撃コミックスNEXT)
著者/訳者:比村奇石
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2014-02-27 )
コミック ( 180 ページ )
原作者サイト:WORD GEAR
原作者twitter:川原礫 (kunori)さんはTwitterを使っています
作者サイト:日々、平穏
作者twitter:比村奇石 (Strangestone)さんはTwitterを使っています

電撃文庫の主力にして、川原礫さんの代表作である「ソードアート・オンライン」
その第0章とも言えるアインクラッド攻略編を綴った「ソードアート・オンライン プログレッシブ」を、
バトル描写に定評のある比村奇石さんが描いたのがこのコミカライズ版になります。

アニメの第2話にもなっていた、アインクラッドの第一層の攻略からスタートになるんですが、
原作やアニメとは異なり物語の中心となるのは押しも押されもしない正妻ヒロインのアスナ。

saop_comic01_01

もちろんキリトは出てきますがツン期全盛のアスナ視点で描かれているので、
ちょっぴりニヒルなヒーローっぽく見えますね。
物語も原作やアニメを基本なぞる形ではあるけど、色々と改変されています。
ですが、原作ファンからみても許容範囲というか、
むしろアスナを主人公に物語が最適化されている、という印象が強いです。

アスナが主人公になることで、アスナの内面が描かれるのが本作の魅力の一つです。
原作やアニメではサラっと流された”優等生なお嬢様”であるアスナが感じた絶望。
両親に望まれ、多少満たされない気持ちがありながらも進んできたエリート街道。
その道を進むのを当然としてきて他の生き方を知らない一人の少女が、
魔が差してちょっとやってみただけのゲームの虜囚となったが為に道を大きく踏み外してしまい、
両親に見捨てられ、ライバルや後輩たちに見下げ果てられるのではないかという焦慮。

saop_comic01_02

これは真っ当に受験戦争を経験してこないと判らないモノです。
比村さんが何故それをきっちりと描き切ることが出来るかというと、
一流大学を出て、修士も取り、有名企業に就職してエリート街道を進んでいたのに、
脱サラして漫画家に転身したからなんだと思います。
アスナと違うのは魔が差したのか、自ら望んで身を投じたかの違いでしょう。
自らの経験をここまで自然にキャラクターに反映するとは、もう正真正銘プロ作家だなぁ。

話は変わりますが、アスナ視点なのでもちろん色々と萌える要素が原作より多めになっています。
キリトの宿にお風呂に入りに来たイベントは当然ですし、
店で下着を買うイベントとか大変ニヤニヤしてしまいますね!
特に情報やのアルゴは良い仕事してくれてますよ。

ちなみにこの頃からアスナがアルゴと親しくなっていったのは予想通りでしたが、
倫理コード解除もどうやらアルゴからの情報っぽい伏線があってニヤリとしたり。

saop_comic01_03

つまり原作1巻におけるキリトさんが良い目を見たのは、
アルゴのおかげでもあるんでしょうね。
アルゴさんマジナイスプレー

他にもディアベル主催の集会でのイベントとか、フロアボスとの対決とか、
細かい所は変わってますが、それでも原作で感じたボス戦の緊迫感は遜色ないので、
原作ファンこそに読んで欲しいコミカライズとなっています。
もちろん、アニメでしかSAOを知らない人でも充分楽しめる内容となっていますので、
アスナばりに初心者の人にも読んで欲しいですね。

余談ですが特装版をAmazonで頼んでたら2週間遅れで届きましてね…

saop_comic01_04

取りあえず届いたので良かったです。
この感想も実は特装版を読んでのモノになっておりますのであしからず…

:: 2014/2/9 日曜日::

■[漫画]ゲームを楽しもう!「アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン」3巻

アクセル・ワールド/デュラル マギサ・ガーデン 03 (電撃コミックス)
著者/訳者:笹倉綾人
出版社:アスキー・メディアワークス( 2014-01-27 )
コミック ( 194 ページ )
作者サイト:イミ毛
作者twitter:笹倉綾人 (sasa_ayato)さんはTwitterを使っています

AWスピンオフ マギサ・ガーデンの3巻は中高生が買いにくい表紙ですね!
クラスメイトに買うところ見付かったらからかわれること必至ですよ。
この表紙を普通にレジの若い女性に出せるようになったら、
大人になったということなんだぜ、ボーイ…

AWは膨大な設定がありながら消化しきれてないものが幾つもあり、
その一つにバーストポイントを消費してアイテムを買う「ショップ」があります。
その「ショップ」がこのマギサ・ガーデンでは描かれているんですが、
想像以上に「ショップ」がお店っぽくて驚きました。
まさか試着まで出来る上に普通にファッション雑貨を扱ってるとはなぁ…
ラプターがそういった「ショップ」を選んだのかもしれないけど。
あ、スカイ・レイカーの帽子とかはこの「ブルローネ」で買ったんでしょうね。
女性バーストリンカー御用達なのかな「ブルローネ」…

今回はBBがゲームであり、ゲームの楽しさを前面に出してきた感じがしましたね。
最近の本編は重い話が多かっただけに、初心を思い出させてくれます。
そうだよなー、ゲームでは性能よりも見た目で色々装備選んだりしますよ。
モンハンでもスキルが少なくてもコスプレ衣装を作ったりとか当たり前だったし。(笑
それにレベルアップでスキルを何にするかとか本当にあるあるだわー
ラグナロクオンラインでどの方向性に育てるかとかシミュレータ回して悩みまくったっけなぁ…
でも、それが楽しかったというのを思い出させてくれますね。

リーリャのいじめ問題は意外な展開から終息したけど、
新しい面子が増えるような増えないような微妙な展開に。
それとは別に演武研でレギオンクエストを目指すみたいだけど、
これも本編ではすっ飛ばされた設定なので気になる所であります。

しかし、レギオン名称を決める際の胡桃さんマジヒドイ。
ちあきは本気で考えたのに自分の感性と合わなかったからって静かに激怒するとか…
まぁ、ラプターこと優子はお仕置きされても仕方ないと思うけどね!
でも案外「PUNCH☆LOVE」は有りな名前だと思うんだ…!
私も昔、ラグナロクオンラインで「ブルーレット奥田家」とかいうギルド名見掛けたし…(笑

何にしても次の4巻でのレギオンクエストも楽しみです。
本編以上にゲームを楽しくプレイしているのが伝わってきて面白いよ!

:: 2014/2/8 土曜日::

■[ラノベ]メタトロンさんマジ天使「アクセル・ワールド 16 ―白雪姫の微睡―」

アクセル・ワールド (16) ―白雪姫の微睡― (電撃文庫)
著者/訳者:川原礫
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2014-02-08 )
文庫 ( 296 ページ )
作者サイト:WORD GEAR
作者twitter:川原礫 (kunori) on Twitter
絵師サイト:天才卓球少女
絵師twitter:HIMA (himapo) on Twitter

遂に…、遂にISSキット編が終わったぞー!

長かったなぁ…
あとがきで川原さんは1年半とか言ってるけど、1年10ヶ月だから実質2年弱だよね…
まぁ、作中では加速世界という特性もあって殆ど時間が進行していないんですけどね!
1巻当たりの時間進行速度はアカギよりも遅くなる時があるからなぁ…(笑

15巻に続いてメタトロンが表紙になっていますが、
表紙になるのも納得な大活躍でしたね。
ハルユキの親である黒雪姫を差し置いて、
ハルユキのご主人様になったメタトロンの献身っぷりが作中で輝いてましたよ。
下僕と呼び「無礼者!」と叱りながら、ハルユキが窮地に陥ったら我が身を挺してかばい、
ハルユキのことを侶伴と呼ぶとかトンだツンデレさんですね、メタトロン。
しかしまさかハルユキのたらしスキルが神獣級エネミーにまで通じるとは思わなかったよ…
ハルユキさんマジスゲー

それにしても絶望的な状況から立ち向かい、それを乗り越える展開ってホント熱いですよね。
一つミスをしたら終わるような綱渡りをしながらチャンスを手繰り寄せ、
みんなの全力を結集して乗り越えるというのは王道だけど、だからこそ最高に面白いんだと思います。
それを為すのが仲間との信頼という名の絆っていうのも良いですよね。

さて、この16巻で一区切りがついたのと同時に加速世界の謎も多く明かされましたね。
他2つの加速世界の勃興と、3つの加速世界に共通した目的。
そして加速研究会の会長の正体と目白押しでしたが、
まだまだ加速世界の謎は残っているので、むしろ考察する材料が大量に出てきたがために、
これからもっと先が気になりそうです。

そうそう、簡単な説明がサラっとされてて危うく読み流す所でしたが、
加速中のアバターの思考はメイン・ビジュアライザー内部の量子回路を用いるということは、
やはりSAOで出てきたライトキューブを使っているといことなんでしょうか。
まぁ、光回線使っても通信速度の関係で物理的に1000倍のデータ通信なんか無理ですし、
そうじゃないかなー、とは思ってましたけども。
しかしそうなると七の神器の「揺光(ザ・フラクチュエーティング・ライト)」の謎が更に深まるなぁ。
フラクトライトとの関連性とか色々と気になる所です。

次は新しい章で明るい話みたいだけど、ラブコメ展開とかあるのでしょうか。
今回は綸が最後の方で軽い嫉妬イベントを起こしてくれましたけど、
17巻ではこんな感じの展開がもっと読めることを期待しております!
メタトロンと黒雪姫の二人がハルユキのご主人様がどちらか揉める展開はよ!

それと巻末で予告されてましたけど絶対ナル孤独が今年から書籍化されるみたいですね。

いつかするとは思ってたけど、このタイミングでかー
「寄生獣」と「アライブ-最終進化的少年-」に似た設定の作品なので、
映画版「寄生獣」が放映される今年から刊行するのは良いかもしれませんね。(笑

問題はこのせいでAWの刊行ペースが落ちるかもしれないことかな…
SAO、SAOP、AW、絶孤の4シリーズを2ヶ月刊行ペースで回したらAWは年に1,2冊かー
まぁ、それでも一般的なラノベとしては充分なペースなんですけどね。
あとは今回みたいな超長編シリーズにならないように願うだけかな!(笑
出来れば2,3巻で1シリーズ終わってくれると嬉しいですね…!

:: 2013/12/11 水曜日::

■[ラノベ]AI協奏曲「ソードアート・オンライン プログレッシブ」2巻

ソードアート・オンライン プログレッシブ (2) (電撃文庫)
著者/訳者:川原礫
出版社:アスキー・メディアワークス( 2013-12-10 )
文庫 ( 392 ページ )
作者サイト:WORD GEAR
作者twitter:川原礫 (kunori) on Twitter
絵師サイト:-アベシバ- abecのイラストブログ
絵師twitter:BUNBUN (BUNBUN922) on Twitter

1巻から1年少々経っての2巻発売となりましたが、やっぱり面白いですね!
まだまだ低レベルのキリトさんですが、コミュスキルもカリスマスキルも育ちきっていないながらも、
それでも14歳とは思えない度量と行動力でもって突き進むのカッコイイです。
まだデレ期に入ってないアスナも新鮮で魅力的ですしね!

この2巻では3層攻略と、それに付随するキャンペーン・クエストがメインです。
1巻ではMMOではお馴染みの強化詐欺でしたが、今回は長期クエストがコンセプト。
MMO特有の繰り返されるクエストとNPCとのコミュニケーションという命題に対して、
キリトすらも予想外な展開のオンパレードで目が離せません。

元々川原さんのWebサイトの年末年始更新と同人誌で前半部分までは読んでたので、
待ちに待った発売だったんですが、やはり長期クエストだけあってまだまだ続くんですねー
いや、まぁ、ちゃんと区切りが良い所で終わってくれてるので文句はないんですが、
それにしたって続きが読めるのが約一年後かと思うと、今から待ち遠しくなると言いましょうか…(笑

しっかし、キリトさんってばまさかNPC相手にToLOVEるとは…
これは名前にリトという名前が入っているが故の運命(さだめ)なのでしょうか。
そこにキッチリと挿し絵を入れてくるあたり流石ですが。(笑
読者のニーズというものを判ってらっしゃる!

それにしても2層の時点で影が見えていたPoHですけど、
今回もそれの手先っぽいキャラが出てきて、根が深くなりそうですねー、ホント。
キバオウに関しても確執が感じられましたが、こういった過去があったからこそ、
未来でああいった無茶やってたのかと妙に納得したりもしてました。

それはそうとここまでずっとコンビ組んでたアスナがいずれはギルドに所属して離れるかと思うと、
寝取られじゃないけど、そういった展開が予想出来ちゃうので今からちょっとアンニュイかも。
あー、でもだからこそそのショックでキリトは「月夜の黒猫団」に加わろうと思ったのかなー
そう考えると妙にしっくりくるかも。

まぁ、何にしても期待通り面白かったです。
続きも期待したいとこですが、巻末のAW予告のイラストが衝撃的でちょっとそっちの方が気になってます。
シリアス全開のあらすじに対して、何なんだろうあのエロいイラストは…(笑

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