本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2008/11/4 火曜日::

■[漫画]ゲイだって構わず題材にしちゃうんだぜ?「王様の仕立て屋」20巻

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 20 (20) (ジャンプコミックスデラックス)
著者/訳者:大河原 遁
出版社:集英社( 2008-11-04 )
定価:¥ 540
コミック
ISBN-10 : 4088597397
ISBN-13 : 9784088597393

記念すべき20巻でゲイネタをかます大河原遁先生に乾杯!

ナポリに戻ってきてジラソーレの面々と付き合いながら、
相変わらずのんびりとアドバイスしたり仕事したりと、
日常が戻ってきた感がある織部たちだけど、
今回は特に濃いネタが揃っているように思えます。(笑

まず、初っ端からオースーパージャンプに掲載されていた番外編。
いつもと違うのは「エロ分」が多いこと。
ジラソーレの創業面子と親交が深いスイカップのバーテンダーが、
カクテルを作るときに乳が揺れることに悩むことを解決する話という時点でエロい。
乳のサイズがスイカップなだけにダイナマイトな感じでございます。
たまには良いよね、こういうエピソードも。(笑

他にも濃いネタを連発していますが、やはり凄いのがゲイ。
話の中で作者本人がネタにされてますが、
BL好き人妻担当編集の趣味が入りまくった話らしく色々な意味で爆笑しましたよ。
内容自体は性的マイノリティーと文化の違いを丹念に描いており、
実は結構真面目なんだけど、オチとネタがそれらを払拭する笑いをもたらします。
しかしこれはBLとは違うと思うんですが、人妻担当さんは満足されたのでしょうか。

んで最後のエピソードで遂にジラソーレ最後の刺客、NY支店長が登場。
個人的にこの人のことは鶴屋さんと呼んでいます。(髪と性格的に似てるから)
これがまた、強烈な個性な人で社長もオカッパも出し抜く剛胆さで、
あっさりと織部たちを掻っ攫ってNYに持って行くという、
何とも豪快な手腕を見せてくれ、次回以降も楽しみで仕方ありません。
いやー、ホント飽きさせない漫画ですよ。

:: 2008/8/4 月曜日::

■[漫画]社長は肥えても可愛いですよ?「王様の仕立て屋」19巻

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 19 (19) (ジャンプコミックスデラックス)
著者/訳者:大河原 遁
出版社:集英社( 2008-08-04 )
定価:¥ 540
コミック
ISBN-10 : 4088597192
ISBN-13 : 9784088597195

久しぶりにナポリでの仕事を描いた19巻。
19冊目と長期連載ですが、個性の強いナポリの住人ですから飽きることはなく、
それでいてずっとイギリスを舞台にした話ばかりだったので懐かしくもあり。
煙突掃除夫から理髪師にパスタ屋まで様々な分野の人々の背中を押し、
それぞれの人生を最高のものに仕立て上げる手伝いとなる仕事をしています。

基本的に長編の合間なので1話完結型の作りになっており、
テンポよくそれでいて中身が濃いので気持ちよく、そして面白く読むことができます。
シリアスになりがちの客の悩みも独特のコメディ調も手伝って爽やかに仕上げ、
漫画本来のエンターテイメントという主旨を忘れない名作になっています。

それと19巻で忘れてならないのはスーパー金持ち白鳥ことシモーネ。
表紙折り返しの作者コメントにもありますように、白鳥だけは例外の存在で、
悠の仕事を持ってしても成功することが叶わないんですよね。
やはり本人の気概があってこそ、悠の仕事は完成するんだなぁ、と。
白鳥はある意味良い反面教師であり、エンターテイナーなんだと思います。

それとユーリア社長がピッツァの食べ過ぎて肥えてしまった件ですが、
マリエッタすら気付かない体型の変化に気付いた悠は仕事柄良い眼をしてるというより、
男の視点でユーリアのプロポーションを良く見ていたからこそでしょうね。(笑
この漫画はラブコメとかそういった方面には疎いので今後どうなるかは判りませんが、
今のところラウラたんが一番有力なのでラウラVSユーリアがいつか描かれるのではないかと!

でも今一番悠の嫁の座に近いのはマルコなんだよなぁ…(笑

:: 2008/5/25 日曜日::

■[漫画]ロンドンお家騒動完結「王様の仕立て屋」18巻

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 18 (18) (ジャンプコミックスデラックス)
著者/訳者:大河原 遁
出版社:集英社( 2008-05-02 )
定価:¥ 540
コミック
ISBN-10 : 4088597044
ISBN-13 : 9784088597041

ロンドン、サヴィル・ロウで起こったお家騒動と、
パリのリヴァル家の家庭の事情でごった返すロンドン界隈。
今回はそのどちらも綺麗に解決する完結編です。

食えないヒューイットの若旦那は予想以上の策士で、
ロンドンの貴族の人間を軽く手玉に取った策略で舌を巻く思いでしたが、
悠はそんなヒューイットに仕立てで一杯食わせる訳で、
すっきりするものがあります。

また、今まで悪役だったベーコン氏も最後でその思惑が判り、
恩あるギルレーズ・ハウスの為に敢えて悪役を買って出た役者っぷりに感服。
いやー、男ですねぇ。
クラリッサに辛く当たってたけど、その理由が僅かに見えてニヤリ。
いやー、男ですねぇ。(笑

そして最後はオリエント急行での一発仕事。
揺れる車内での一発裁断とか、悠の人間離れした職人技と、
文字通り超特急の仕事は凄いの一言。
これで名実共に悠の仕事は特急であることが証明されましたね。(笑

しかしラウラのツンデレはグッジョブと言えよう。

:: 2008/2/5 火曜日::

■[漫画]実はオタネタも強い「王様の仕立て屋」17巻

王様の仕立て屋~サルト・フィニート~ 17 (17) (ジャンプコミックスデラックス)
著者/訳者:大河原 遁
出版社:集英社( 2008-02-04 )
定価:¥ 530
コミック
ISBN-10 : 4088596870
ISBN-13 : 9784088596877

ロンドン庶民層向けの伝統ある店「ギルレーズハウス」お家騒動に巻き込まれた織部悠一行。
ジラソーレもロンドン支店が微妙な位置に立たされるし、
セルジュも家出中の兄がTVに出てフランスのパパンにバレちゃうしで周囲もドタバタ。
更に階級社会イギリスのしがらみでヘルプのはずが遊撃隊となって仕事をこなす悠。
しかし文句を言わずどんな客相手でもしっかりと職人の腕を見せて一着を仕立ててくれます。

階級社会が根強く残っている現在のイギリスと、大英帝国の歴史文化を背景に、
前回のイギリス編では描けなかったジョンブルの粋なところを描いてくれます。
今回は庶民層の店の問題ということもあり、安い予算での仕立てが多く、
低予算なりのオンリーワンな仕立て服を見せてくれます。

人と人との繋がり、貴族の立ち位置、会社という組織の運営。
複雑に絡まりあったそれらを服飾に絡めて物語として組み上げるのは流石です。
イギリスを舞台にした長編でありながら、各話はちゃんと短編として面白いんですよね。
また、職人の矜持というものが何度か出てくるけど、そこが渋いんですよ。
それでいて「らき☆すた」ネタをさり気なく仕込んでいたりするから侮れません。(笑

ラウラたんの嫉妬とかツンデレっぷりとか目を見張るものがあるんだけど、
何故か恋愛方面にはトンと進展がないんだよね、この漫画。
それが個人的には残念なトコなんだけど、薀蓄漫画としてだけでなく、
個性的なキャラの掛け合い等の面白さはやはり見逃せません。

確かな腕がありながらそれに驕らず、飄々としながらも客には誠実な一着を仕立てる。
でも女性には振り回されっぱなしな織部悠の仕事をごろうじろ。

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