本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2023/9/4 月曜日::

■[ラノベ]英雄たちの礎「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚 アルゴノゥト後章 英雄運命」

ダンまち世界で語り継がれる古代の英雄アルゴノゥト。
道化と呼ばれた彼が綴った伝説の真実を詳らかにした英雄譚シリーズの後編です。
前編では愚王に罠に嵌められて追われたアルゴノゥトを、
鍛冶師のクロッゾが助けたところで終わりましたが、
この後編ではアルゴノゥトが悲劇を喜劇に一気に塗り替えます…!

精霊の血が混ざった初代クロッゾというチートな友情に助けられたお陰で、
精霊の祠に赴いて助力を得るというご都合主義が炸裂していますが、
清らなかな乙女な精霊までは出てきませんでしたね…
まぁ、ある意味喜劇を演じるアルゴノゥトらしいと思いますけどもw

そして力を得たアルゴノゥトがその力で王の企みを粉砕するのではなく、
あくまでアルゴノゥトらしく、ハッタリと嘘と口八丁で王の企みを塗り替え、
アルゴノゥトを罪人から英雄へとガラリと印象を変えるのは見事でしたね。
ベルくんとは全く違った、道化と自称するだけはある魅力がありますよ。

そして、地下迷宮に囚われた王女を助けに行くシーンは熱いですね…!
仲間たちに助けられ、精霊の力を使い、身の丈に合わないほどの強敵と戦うのは熱いですよ。
ただ、主人公がアルゴノゥトなので、どうしても喜劇になってしまうんだけど、
それがまた面白いんですよね…w
シリアスなシーンなのにアリアドネ王女の言葉を捏造したり、
お尻を揉んでしまうところとか笑わずにはいられませんよw

ちなみにこれはノベライズなので文字情報だけですが、
オリジナルであるダンメモはフルボイスなので大西沙織ボイスで聞くことができます。
あれは中々に良いですよ…(自慢

もちろんこのアルゴノゥト2冊だけでも面白いですけど、
できれば本編であるダンまちも読んで欲しいですね。
それと、豪華特装版のおまけからすると、
ダンメモのあのイベントストーリーもノベライズされそうな気がするけど…
あっちの主人公はベルくんだからなぁ…
英雄譚シリーズではなく、本編でやるのかもしれない。

:: 2023/7/23 日曜日::

■[ラノベ]原初の英雄にして最弱の道化「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚 アルゴノゥト前章 道化行進」

ダンまち英雄譚シリーズの第2弾は古代を舞台した物語。
昨年刊行された英雄譚「アストレア・レコード」と同じく、
ダンメモ周年イベントのノベライズなんですが、
発表時期はこちらの「アルゴノゥト」の方が過去のものになります。
確か2周年記念だったかな?

「アルゴノゥト」の伝説はダンまちでベルやティオナが話題にしていましたが、
地球に伝わっているイアソン船長のアルゴノゥトとは全く異なった冒険譚で、
一人の道化を演じるずる賢い男、アルゴノゥトが、
ハーフエルフの義妹フィーナとともに英雄を目指して王都へと向かい、
そこで偶然が積み重なった必然の出会いをする、という英雄譚です。

アルゴノゥトやフィーナ、アリアドネにユーリ、ガルムスにリュールゥと、
ダンまち世界の主要キャラの前世たちが一堂に会するんですが、
キャラクターというか、性格はあまり似ていないんですよね。

たとえばベルとアルゴノゥトは見た目は似ているけれど性格が全く違うんですよ。
ベルは天然のショタコン殺しのジゴロキャラなんですが、
アルゴノゥトはバカを演じる道化でわりとクズなんですよね。
ただ、根っこの誰かを大切に思う心というのは同じだと思います。

アルゴノゥトが道化をやってくれているお陰で、
とても喜劇… というか、コメディとして面白いのですが、
それでも古代という大穴(後のダンジョン)から溢れ出す怪物たちによって、
人類の生存圏が日に日に削られていく絶望の地上においては物語はシリアスになっていきます。

後半の狂った独裁者が自分たちの楽園を守るために犠牲を押し付けて、
世界の終わりを加速させるという愚行のしわ寄せが、
一気にアルゴノゥトに襲ってくる展開は知っていてもツラかったですね。
だからこそ、窮地に出てきたあの男はやはり格好いいのです。
兄貴分は前世の時から格好いいんだわ…!

とても良い所で終わっているので続きが気になると思いますが、
これも12ヶ月連続刊行の恩恵なのか、続きは来月発売です。
メインヒロインであるアリアドネの可愛さはとても目を見張るものがありますし、
アルゴノゥトが英雄にして道化っぷり発揮しまくるので期待して良いですよ!

:: 2022/12/19 月曜日::

■[ラノベ]英雄の礎「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚 アストレア・レコード 3 正邪決戦」

後に死の七日間と呼ばれる闇派閥との大抗争。
その戦いにおいてはどのファミリアも協力しあって、
最後の七日目の大決戦に挑んでいた。
地上ではオッタルが、ダンジョンではアストレア・ファミリアが決戦に臨む…!

アストレア様ってばメチャクチャアグレッシブな上に、
とても容赦ないところがあって素敵ですね。
清楚だけど高潔であるけれど、孤高ではない。
とても正義の女神らしい彼女が本編に出てこないのが残念でならないですね。
とはいえ、ラストで明かされたようにヘルメスはその所在を知っているみたいなので、
そろそろ本編にも出てきそうな気がしますが…

そしてリューさんがとても良いですね。
本編ではベルの姉御肌を見せている彼女が、
この時代はファミリアの末っ子として可愛がられていたが微笑ましいです。
アリーゼと共にアルフィアに立ち向かう姿はとても凛々しかったです。

それにしてもアルフィアさんは24歳という若さでレベル7に至る才覚を持ち、
あのリヴェリア様を煽りに煽ってるあたり凄まじいですね…!
そしてザルドと共に後の世の礎とならんとして、
自ら悪となることを決意した魂はとても高潔だと思います。

とても美しい物語であっただけに、
この後にアストレア・ファミリアが半壊したのが悔しいですね…
その仇は来月から始まるアニメダンまちで取れると思うので、
そちらも要チェックだと思います!

それはそうと小冊子特装版を買ったんですが、
以前作者の大森藤ノさんがブログを立ち上げてまで書き上げたifストーリーが収録されてます。
アルフィアが悪とならず、伯母として、義母としての道を歩んだifですが、
これはとても幸せな物語だと思うので、
本編のアルフィアで悲しんだ人には救いになるんじゃないかな、と思いました。

:: 2022/11/19 土曜日::

■[ラノベ]正義の賛歌「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚 アストレア・レコード 2 正義失墜」

オラリオを巡る闇派閥との大抗争。
その前哨戦で親友のアーディを失ったリュー
ゼウスの遺産に都市最強のオッタルを降されたオラリオ。
都市に絶望が覆うとき、リューの心は壊れていき…

民衆のために文字通り身を粉にして奮闘してても、
返ってくるのは感謝ではなくて罵倒の言葉、という悲しすぎる場面ですが、
コロナ禍で医療従事者の方々が受ける現実を今は知っているだけに、
とても解像度が高くなってしまったツラいモノがありますね…

しかしそのツラすぎる現実はまだ未熟なリューさんにはキツすぎて、
どんどんと心が壊れていく姿は見ていて本当にハラハラしましたよ。
心をへし折られているところに更に追加でへし折りにくるとか、
エレボスさんってばマジでドSだな、と思ったもんですよ!

このまま潰れちゃうんじゃないかと思ったけれど、
小悪党のオリヴァスが暴走してくれたことと、
最後までリューさんのことを信じ続けたアスフィと、
アーディが遺してくれた正義のお陰で立ち上がることが出来た場面では、
とてもグッと来ましたね…!

ダンまち本編ではリューさんとアスフィの仲がとても良いとは思ってましたが、
これだけの交流があったのなら納得ってなもんですよね。
もしアーディやアリーゼがいた状態でベルくんがオラリオにやってきたのなら、
もっと違った物語があったのかもしれないなぁ…

それと、ゴブニュ様が修理していた橋のモニュメントですが、
これはダンメモの周年イベントでやってたフィオナ騎士団の物語がベースなので、
プレイしていたらとても感慨深かったと思います。
元々このアストレアレコードはダンメモ3周年のシナリオですしね。
今のダンメモと繋がる演出は小粋だな、と思いました。

さて、次の3巻で完結です。
最後の決戦がどのような結末を彩ってくれるのか…
ダンメモで既に知っていても楽しみです!

余談ですが、メロンブックスでの特典SSがアスフィの先代団長リディスの最期が書かれてたんですが…
切なすぎる…

:: 2022/10/29 土曜日::

■[ラノベ]巡る正義「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか 英雄譚 アストレア・レコード 1 邪悪胎動」

ベル・クラネルがオラリオにやってくる七年前。
闇派閥とオラリオの都市存亡を賭けた大抗争が繰り広げられる中、
ロキ・ファミリアやフレイヤ・ファミリアと肩を並べる新進気鋭のファミリアがあった…
その名はアストレア・ファミリア。
この物語は正義の女神のもとに集った少女たちの活動を綴ったモノである…

元々はダンまちのソシャゲであるダンメモの3周年イベント用のシナリオだったのが、
今回三部作としてノベライズされた次第です。
ダンまちキャラの中でも抜群に人気があるリュー・リオンの過去を綴った物語ということもあり、
かなり人気が高かったイベントでしたし、何より本編に繋がる情報が多々ありましたからね。
今回ノベライズされるのも当然と言えましょう。

そもそもTVアニメ第四期でリューさんの過去に少し触れられていたこともありますし、
刊行するには良いタイミングなのではないでしょうか。
第四期が分割2期で情報に飢えた所に投下されるあたり、とても商売っ気を感じますね…w

ダンまち本編でも度々言及されてますが、
潔癖エルフのリューさんが初めて触れることが出来た人間が団長のアリーゼです。
自己肯定感の塊のような熱血正義のポニテ美少女ですが、
事前に想像していたよりもかなり活発で驚いた記憶があります。

アリーゼに振り回され、輝夜と口論し、ライラにからかわれ、
それら全てがリューさんの青春だな、と思えるんですよね。
そんな仲間たちと一緒に駆け抜けた闇派閥との大抗争は苛酷だけど、
大切な思い出でもあると思うのです…

それはそれとして、シャクティの妹であるアーディとの触れ合いは微笑ましかっただけに、
闇派閥の卑劣なやり方には憤懣やるかたないです…!
ゲームで読んでた時も何の冗談なのかと思ったほどに唐突で、
実は生きてたとかあるんじゃないか?
と、希望を捨てきれませんでしたからね…

ちなみにノベライズに際して幾つか加筆されてますね。
フレイヤたち美の神を警戒している描写とか、
ゲームでは言及されてなかった各ファミリアの精鋭たちとかが加筆されており、
オラリオ全体を巻き込んだ物語だということが伝わってきました。

それにしてもアストレア様は本当に良い女神様ですよね。
ダンまち本編での出番はほぼないのが残念でならないというか…
これを機に来年発売の18巻で出てこないかな…
お待ちしてます…!

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