■[漫画]嵐山歩鳥は万能じゃない「それでも町は廻っている」8巻
それでも町は廻っている 8 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:石黒 正数
出版社:少年画報社( 2010-11-30 )
コミック ( 187 ページ )
作者サイト:おかんの家4
「それ町」アニメはOPとEDが凄く中毒性が高いと思うのですが、どうか。
原作ファンの間でも結構評価が分かれると思われる「それ町」アニメですが、
個人的には全体的に見て「アリ」なんじゃないかなー、と思っている次第です。
OPの坂本真綾さんの歌が素晴らしいのはいわずもがなですが、
EDにメイズを持ってきた上に楽器まで揃えてる辺り原作リスペクトで素晴らしいじゃないですか。
あと、エビちゃんが可愛い。(←重要
そしてアニメに負けずに原作も快調に面白いのです。
今回は後書きで石黒正数先生が語っておられるように「歩鳥が通用しない」話が多いです。
「サインはB!」では歩鳥がウルトラCな解決策を見せる訳でもなく、
結局は紺先輩が自力で何とかする時に傍に居てあげただけだったし、
「さよなら麺類」に至っては歩鳥一人の力では何も出来ない切なさがありながら、
それでも日々は続いていく世知辛さとまだ終わらない希望を同時に見せてくれ、
何とも絶妙な読後感を与えてくれます。
その「さよなら麺類」で如実でしたが、歩鳥って商店街で大切にされてるんですよね。
いつもは憎まれ口を叩く三馬鹿オヤジどもにもしっかりと愛されてるのがよく判ります。
また、「踊る大捜査網」では他の商店街の店主たちも出てくるんですけど全員歩鳥と顔なじみ。
ばーちゃんの世代では孫のように可愛がられ、親の世代ではみんなの子供のように大事にされてて、
下町の村社会的日本人の良さというのが滲み出ていて凄く好きです。
それと毎度の如く伏線が多い本作ですが勿論8巻でも多いです。
タケルとユキコ回の「KAPPA QUEST」でユキコが虫除けスプレーを掛ける所は、
4巻「嵐山財宝調査隊」でタケルが歩鳥に虫除けスプレーを掛けるのと全く同じなんですよね。
この仕込みは姉弟で受け継がれてきたものだったんですよ…!
私が結構好きな「大怪獣 尾谷校に現わる」の映研の話で出てくる鈴木も、
2巻「出張メイドサービス」でPC関連に強そうなキャラとして出てきてますからね。
当時から映研としての設定があったとしたら本当に大したモンだと思います。
しかしこの回の歩鳥は探偵志望らしく鋭いけど、自分が絡む恋模様には鈍感ですよね。
そこがまた歩鳥らしくて良いんですけど…
真田も大変な相手に恋しちゃったもんだよなぁ…
頑張れ、真田エロ章。
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