本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2015/6/10 水曜日::

■[ラノベ]巣立ちの季節「生徒会探偵キリカ」6巻

久しぶりの「生徒会探偵キリカ」の新刊ですが、
今回はついに天王寺狐徹と戦うことになる生徒会選挙。
誰よりも強く、何よりも好敵手を求める天王寺狐徹を相手に、
天王寺狐徹を愛する人々が立ち向かうというお話。

まず、天王寺狐徹が持つ思想と野望とその展望が面白かった。
民主主義のめんどうくささとその欠陥。
そしてその欠陥をついて絶対王政を狙う野心。
その野心の裏付けとなる現代技術により革新という現在を含めて、
一介の高校生とは思えないスケール感には圧倒されましたね。

そんな狐徹を前に稀代の詐欺師であるひかげが打った手が面白かった。
もう詐欺は詐欺でも結婚詐欺師の手口としか思えなかったけど。(笑
キリカと朱鷺子さんにナチュラルにかわいいと褒めていたりと、
天然でジゴロなのに更に結婚詐欺師としてのスキルまで備わったら、
これはもうパーフェクトに女の敵なのではないだろうか。

今回は何から何まで狐徹の手のひらの上だったのには驚いた。
ひかげはその中で狐徹の予想を超えたけど、所詮は全て手のひらの上。
唯一その手のひらの上から巣立ったのがキリカというのには更に驚きましたが、
飛び立った彼女は誰よりも輝いていたと思います。

それにしてもこれで完結でもおかしくない終わり方だったんですが、
まさかこれで完結じゃないですよね…?
できればもうちょっとは続いて欲しいんじゃよ。

:: 2014/2/4 火曜日::

■[ラノベ]私を文化祭に連れてって「生徒会探偵キリカ」5巻

カラー口絵のネタバレっぷりが半端無いので本文を読み終わるまで閉じていることを推奨します。
そもそも何故こんなに盛大にネタバレしたし!
カラーでこのシーンを見ることが出来たのは嬉しいけど、
もうちょっとやり方はなかったのか…

生徒総数8000人を超える白樹台学園の文化祭「御白穂祭」がとうとう開催!
もちろん近隣の商店街からローカル局まで巻き込んだ規模なので、
準備段階から色々とトラブルが重なる上に、
芸能科女生徒主体の演劇部のトラブルやスキャンダルで、
文化祭当日も問題が続出して…

今回はひかげの詐欺師っぷりがそれほど前面に出てなかった感触があります。
まぁ、キリカの予想通りな怖がりなトコとか、
月島さんという強烈すぎる新キャラの印象が強かったというのもあるんですけどね。
しかし、ミスコンに対するみんなの姿勢が凄いですね。
朱鷺子さん、目的のためならそこまでおやりになりますか…!
もっと挿し絵を披露してくれたって良いんですよ朱鷺子さん!

それにしてもまさかひかげの姉、牧村ひなたが登場するとは思いませんでした。
てっきり電話だけにしか出てこないもんだと…
刑事コロンボの「うちのかみさん」、
スレイヤーズの「ルナ=インバース」的なキャラだと思ってたんですが、
氷菓の「折木供恵」的なキャラだったということですね。
というか、どこまでスーパーなお姉さんなんだろう…
片鱗だけしか見せてないのに、もう既に狐徹を凌いでるんじゃないかな…

ひかげの詐欺師っぷりはちょっと低調でしたけど、ジゴロっぷりは全開でしたね。
化粧されて姉のひなたそっくりになった時の美園先輩の壊れっぷりも凄かったけど、
素でキリカにミスコンを勧めてキリカを壊しちゃうトコとか最高にジゴロでした。
今後ともジゴロってニヤニヤさせて欲しいものであります。

:: 2013/6/13 木曜日::

■[ラノベ]魔王軍へようこそ!「生徒会探偵キリカ」4巻

「体育科 VS それ以外」という大雑把すぎる紅白戦を毎年繰り広げる白樹台の運動会。
あの孤徹が率い、朱鷺子さんと郁乃さんも一致団結した生徒会軍団すら3年連続敗退し、
運今年こそ営権と予算枠3000万円を手に入れようと雪辱を誓う執行部の中で、
ひかげは今ひとつ乗り切れないけど…

相変わらず杉井光作品らしく、主人公のひかげのツッコミと口八丁の詐術が炸裂しまくりで、
策士策に溺れさせるための策とかマジえげつかったですね!
そして孤徹もひかげに指摘されてからは生徒会長としての本分を全うするために、
あの手この手で生徒を喜ばせ、鼓舞する為に八面六臂の活躍をするトコは凄かったです。

ただ、今回は敵である魔王軍もとい、体育科を率いる魔王こと瀧沢瑠威那の存在感が凄かった。
生徒会の面々は当初瀧沢の中二病なアレっぷりに見下してたけど、
その実、孤徹をも感服させる人間性を秘めていた所が熱かったです。
中二病というオブラートに包まれてはいるけど、
その中身は瞠目すべき傑物という意外性には驚かされたし、
特に彼の選手宣誓は心に届いてくるものがありました。

また、麗しい生徒会の面々によるチアリーディングや、
楓花さんによるブライダル新体操とか大変素晴らしいサービスシーンがあったのもgood!
ラブコメ的にもキリカのツンデレで和んだり、美園さんの一子相伝の恐ろしい手管とか、
ピンからキリまでニヤニヤできましたね。

あと余談ですが、ぽんかん⑧さんのイラストで中二病キャラということで、
瀧沢瑠威那の声は檜山修之で脳内再生されました。
ビジュアルは全然違うんですけどね…(笑

:: 2012/10/6 土曜日::

■[ラノベ]生徒会の水着姿を激写!「生徒会探偵キリカ」3巻

これはハーレム生徒会での詐欺師の探偵業を綴った作品です!(ぉ
今回も前半と後半の事件が2つ収録された内容で、
そしてラストにはちょっとした事件というか伏線があります。
しかし、ここでこの種を蒔くとか案外早い完結になるのかしら…

しかし3巻目になって言うのも遅いけど、キリカは本当に可愛いですね!
ひかげが鈍すぎる、というのもあるんだけど、それ故にヤキモキするキリカが見られて嬉しいというか!
というかひかげはどんだけ全方位にモテてるんだホント。
狐徹と戦うという伏線が張られたけど、ハーレム競争じゃないのかコレ。

事件の前半はカンニング問題ですが、ひかげが姉弟丼を頂きそうになる話でもあります。(ぉ
しかし随所に差し込まれるプログラマーの寝ていない自慢は、
ネットでもリアルでも割りとよく聞くネタですよね。(笑
いや、ホント寝ろよお前ら、と。
何にしても好きな人とずっと一緒のクラスに居たいという乙女の願いが可愛らしい話でした。

後半は水着盗撮とソーシャルゲー問題。
マニアックなフェチが原因とか杉井光らしかったですね。
というか恥じらいがMAXでテンパるキリカが可愛いですよね!
いやまぁ、美園先輩とかの水着姿とかも充分魅力的なんですけどね!
しかしこれでひかげも本格的な詐欺師の仲間入りだなぁ…
将来が楽しみなようなそうでないような…
結婚詐欺師にだけはならないようにね!

それと全くの余談なんですが、スク水が大量投棄されていた事件で思い出したんですが、
私の高校時代、母校で体育時間中の女子が更衣室からスカートをクラス全員分盗まれて、
数日後隣町の駐車場で発見された事件を思い出しました。
…あれは一体なんだったんだろうなぁ。

:: 2012/4/5 木曜日::

■[ラノベ]新ヒロイン(?)登場!「生徒会探偵キリカ」2巻

相変わらず杉井光は杉井光だなぁ、と思わずにはいられない内容なんですが、
それでもマンネリ感がなく飽きさせないのも杉井光なんですよね。
素直じゃないけど好意が透けて見えるヒロイン勢とそれに気付かないほどに主人公は鈍感なんだけど、
いざとなったら凄い発想でもって事態を好転させるというワンパターンなのに、何故か飽きない。
最早水戸黄門的な黄金パターンになってきているのかもしれない…

生徒会予算8億円を詐欺的な手法で見事倍増させたひかげは、
色んなトコで詐欺師として認識されるという日々なんだけど、何故か中一の薫に慕われることに。
どう見ても美少女なんだけど、朱鷺子さんのという薫に懐かれて、
それにキリカが危機感を持つという中々にニヤニヤできる展開が素晴らしいですね!

そして今回は薫が色んな意味で大活躍でしたね。
序盤の生徒会探偵編ではちょい役かと思ったけど、
後半の文化祭実行委員編ではどんどんウェイトを占めてきて、
ラストではついにひかげの隣のポジションをゲットですからね!
いやー、心中穏やかでなくなったキリカの次回以降のリアクションが楽しみっすなー

しかしさり気にひかげとキリカが狐徹と本気で戦うことが暗示されたりと、
中々に先の展開が気になったりはしますが、
個人的にはそろそろ神様のメモ帳の続きが読みたかったりするのですが…
うーん、やっぱりあのアニメ化がまずかったのかなー…
先生…、アリスにペロペロしたいです…

:: 2011/12/15 木曜日::

■[ラノベ]生徒会予算8億円の生徒会会計「生徒会探偵キリカ」1巻

新しいレーベルとはいえ、竹井10日さんが竹井10日さんだったように、
「生徒会探偵キリカ」も杉井光さんらしい作品でした。

タイトルに探偵とありますが、ミステリー的な要素はほぼ皆無。
主題はむしろボーイミーツガールの青春モノです。
電撃文庫から出している似たシチュの「神様のメモ帳」から探偵要素をかなり差っ引いて、
その代わり主人公の周りの男成分を女成分に置き換えた形になっています。
「がをられ」といい、あざとい、流石講談社ハーレムラノベ文庫あざとい。

物語は何でもできる姉と比べられるのが嫌で寮制がある事以外下調べしなかった牧村ひかげが、
中高一貫の8000人という巨大学園、白樹台学園の高等部に編入することから始まります。
色々な思惑があって生徒会総務執行部に入ることになった牧村が、
一般生徒からライオンに例えられる生徒会長の天王寺狐徹(女性)や、
見た目と言動はお嬢様だけど腹黒で牧村姉弟大好きな副会長の竹内美園、
監査委員長の関西弁キャラの久米田郁乃に、
「他人の話は聞いているがぺしゃんこにする」中央議会議長の神林朱鷺子と、
濃すぎる面子の中で、8億円の予算を預かる生徒会会計にして、
会計室に引き篭っている生徒会探偵の聖橋キリカのお手伝いに任じられることに。

濃いキャラクターが次々と出てきて生徒会探偵として導入が「起」
キリカ生徒会会計と探偵としての仕事が垣間見え、牧村の詐欺師の才能が開花する「承」
キリカの父が理事として横槍を入れてきて事態が急変する「転」
そして牧村がトンデモナイ案を捻り出して濃いキャラが奮闘して強引に一件落着させる「結」
と、すらすら読みやすい構造になっていて、更に杉井光さんの文体らしく面白いです。
というか相変わらず主人公が詐欺師で女心に鈍くてツッコミ体質だよなぁ。(笑

作風的には同作者の「神様のメモ帳」と似通ってますが、
あちらより軽妙に出来ているので心がえぐられるような描写は(今のところ)少ないです。
キャラクターもおっさんや男率が低く見目麗しい女性ばかりなので、
杉井光作品初心者向けとも言えましょう。
創刊したばかりのレーベルですが、非常に手堅い作品だと思いますので、
読んで損はないと思いますので試しに読んで見ることをオススメします。

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