■[漫画]しがらみの多い田舎であなたと一緒に「ナビガトリア」3巻
ナビガトリア(3) (BE LOVE KC)
著者/訳者:アサダ ニッキ
出版社:講談社( 2015-01-13 )
作者サイト:天百
作者twitter:アサダニッキ(@asadako)さん | Twitter
Kindle版:ナビガトリア (1)
Kindle版:ナビガトリア (2)
ネットで知り合ったOL仲間に会いに行ったらその正体がネカマ中学生で、
その姉と祖母、何より兄の昭と仲良くなったこよりさん。
会社をクビになったこともありそのまま移住し、
薄給ながらも仕事を得て、貰ったデザインの仕事も頑張っていたんだけど…
アラサー同士のボーイミーツガール in 島根のラブコメ漫画。
大きなドラマはないけど、等身大のドラマがここにある。
そんな縁結びの神様が見守っている作品がここに無事に完結です。
この作品の凄い所は田舎の面倒くさいところをちゃんと描いている所だと思います。
祭りになると町内のご婦人方は全員駆り出されるわ、
何かイベントがあるとご近所さんが勝手に集まって酒盛りするわ、
老人ばかりでその世話が身近にあるわ、
結婚式一つとっても体面があるわ、と本当に盛り沢山。
これでも田舎のしがらみの一面に過ぎないわけで、
私はそれが嫌で田舎を出たんだけど、こよりさんはそこから逃げないんですよね。
いや、逃げるという発想すらもないのかも。
むしろ逃げるのは東京者としての自分のあさましさやいたたまれなさからだけで、
田舎の人のそういったしがらみを不快だとは全く思ってないんじゃないかな。
東京生まれの東京育ちだから全然馴染みがないことだろうに、
これで昭のために耐える、とかだったらいつかパンクしちゃう所だけど、
自然体で受け入れてしまっているこよりさんが凄いです。
こよりさんなら出雲でも幸せに暮らすことが出来るだろうなぁ…
と、自然に思うことが出来るんですよね。
裏表紙のあらすじに書いてありましたが、
正に朝ドラのような作品でした。
おそらく老若男女が読んでも楽しめることでしょう。
女性誌のBE LOVE連載の作品でしたが男女共に楽しめる作品だと思いますし、
何より全3巻という短さなので気軽に手に取って読んで欲しいです。
最近のコメント