■[漫画]禁断の恋のアンソロジー「Liqueur」
ブラコンアンソロジー Liqueur ―リキュール― (フレックスコミックス)
著者/訳者:カトウ ハルアキ 草野 紅壱 水上 悟志 カザマ アヤミ 朝木 貴行 春野 友矢 桜野 みねね 山田 J太 押切 蓮介 高崎 ゆうき 幾夜 大黒堂 マシュー正木 来瀬 ナオ 小坂 泰之 百合原 明 日坂 水柯
出版社:ソフトバンククリエイティブ( 2011-04-12 )
コミック ( 256 ページ )
「ヒャッコ」で有名なカトウハルアキさんのもう一つの代表作「夕日ロマンス」
超絶ブラコンで美人な姉のユウとイケメンだけど天然なヒロを中心に描かれた、
正にブラコンとも言える作品で、未だにファンが多く続編が熱望される作品です。
で、今回そんな熱意に後押しされて発行されたのがこのブラコンアンソロジー「Liqueur」です。
カトウハルアキさんの「夕日ロマンス」の外伝(?)を旗頭に著名で個性的な作家が多数集い、
各々の個性が光りまくったそれぞれが思い描くブラコンが凝縮された一冊となっております。
カトウハルアキさんの「夕日ロマンス」は相変わらず面白く、読んだら「も、もっと続きを…!」
と更なる禁断症状を発症してしまわざるをえない内容なので注意が必要です。
そしてブラコン作品に参加という意外性がありながら、
カトウハルアキさんと同じ誌面なのに個人的に違和感がない(→原因)水上悟志さんの「わにあに」
倫理などの壁を飛び越え粉砕するヤバイ妹と、常識人で落ち着いている妹と、ワニな兄。
「げこげこ」や「ぴよぴよ」に通じるその突拍子のない設定には驚かざるを得ないですし、
ワニに驚いてる人たちのリアクションには噴かざるを得ないという、何とも水上悟志さんらしい作風です。
変態すぎる妹というブラコン成分は充分あるはずなのに、何故か水上悟志成分が印象に残る作品でした。
作家の個性が前面に出ていると言えば春野友矢さんの「みらいもん」もそうでした。
作者の後書きで自分は場違い的なコメントをされてますが、
「ディーふらぐ!」4巻ではブラコン妹が居るじゃないですか! 全然問題ないですよ!
まぁ、未来の世界からデレ期に突入した巨乳妹がやってきてツンデレ期の自分と喧嘩するという、
何とも混沌とした内容だったり、作品のノリは間違いなく春野友矢さんのソレでしたが。(笑
そういった作者の個性はブラコンの設定やシチュエーションにも如実に表れていて、
カザマアヤミさんの双子でのブラコンを描いた「よるとまひる」は微笑ましいモノがありましたし、
百合原明さんの「世界で一番残酷な恋」はオーソドックスながら兄に恋する少女の切なさを描いて良かったし、
山田J太さんの「てのひら」は幻想的ながら優しさが溢れた内容でした。
「夕日ロマンス」のファンなら他の作家に興味を持つキッカケになるでしょうし、
お気に入りの作家が居るなら「夕日ロマンス」に興味を持つキッカケになると思うのでお勧めです。
いやー、ブラコンって本当に良いモノですねー
私は男兄弟しかいないので全く縁がないですが…!
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