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:: 2017/12/21 木曜日::

■[ラノベ]21世紀から転生したら奈良なのである「ブラック・トゥ・ザ・フューチャー 坂上田村麻呂伝」

日系三世の黒人警官マール・タムラはマフィア捜査中に殉職。
そして神とブッダに出会い、転生させられることになるんだけど、
何故かその場所が奈良時代の武門の家、坂上家で…

「異世界から帰ったら江戸なのである」や「オール・ユー・ニード・イズ・吉良」といった、
時代考証が無駄に凝った(褒めてます)小説を書く左高例さんの作品です。
積んでたんですが、仕事が一段落ついたので一気に読破した次第であります。
しっかし、相変わらず突拍子もないけど史実と微妙に合致した設定と展開のオンパレードで、
読んでてひたすら楽しかったです。(笑

坂上田村麻呂黒人説という、割りと与太な話を軸に物語が構成されてるんですが、
転生したマールの、人生前向きハッピーに生きる生き様と、
同じく転生してきた高子のTSエンジョイハッピーワイフっぷりが楽しかったです。
レイバンのサングラスとか唐突にネタをぶっ込んできたり、
もうわけがわからないけど、それもまた良し!(笑

「オール・ユー・ニード・イズ・吉良」もそうだったけど、
途中は読んでて楽しいんだけど、終盤は謎の感動を味わってしまうから凄い。
田村麻呂が最後の出陣をする時の周囲の反応とか見てると、
何というかこう、グッとくるものがあるんだよなぁ…
これが、格好良い男というものなのかしら…

何はともあれ面白い作品でした。
惜しむらくは洋画に詳しくないので、洋画ネタの殆どがわからなかったことかな…
流石に「バック・トゥ・ザ・フューチャー」はわかりましたけどね。(笑

:: 2017/10/21 土曜日::

■[ラノベ]英霊剣豪 四十七番勝負「オール・ユー・ニード・イズ・吉良~死に戻りの忠臣蔵~」

数ある小説家になろうの作品の中で、
私が最も好きな作品は「異世界から帰ったら江戸なのである」ですが、
その作者の別作品「オール・ユー・ニード・イズ・吉良~死に戻りの赤穂事件~」を、
大幅に加筆修正した上でKDPで出されたのがこの一冊になります。

タイトルから出オチ感満載ですが、これが実によく出来ているんですよ!
内容もタイトルの通り、何故か死に戻りすることになった吉良上野介が、
如何にして赤穂浪士の討ち入りから生き残るかを試行錯誤するというモノなのですが、
途中から明らかに筆がノって、いつものペースになってて面白いです。

元々「異世界から帰ったら江戸なのである」でもそうでしたが、
作者の左高例さんは享保前後の時代背景が妙に詳しくて、
忠臣蔵に関しても吉良家と上杉藩との間の確執だったり、
近隣の家や町奉行の思惑なんかもしっかりと史実に沿った上で書かれているので、
読んでて凄く納得してしまって面白いんですよ。

あと、何と言っても武林唯七がヒドイ。(笑
何がヒドイって、これ、ガンダムSEEDを見てたならヒドさがわかるレベルでアレ。(笑
いや、確かに吉良はキラだけどさ!
初めは気付かなかったけれど、気付いてからは笑いが止まりませんでしたよ!
他にも小ネタはいっぱいあったけど、一番はやはり武林唯七のネタかなぁ。(笑

読後感も良かったし、何よりも読んでて凄く楽しかったです。
最後の戦いでは吉良上野介がまるで最強の剣豪のような戦いを見せてくれるし、
バトルモノとしてのクオリティも半端なく高いのでそういった人にもオススメですね!

元々300円とかなりお安かったんですが、
現在はセールで半額近くになっているので是非とも読んで欲しいところです。
惜しむらくはKDPなため挿し絵どころか表紙にすらイラストがないことですね…
誰かハリウッド映画で主演はれるくらいの吉良上野介を描いてくれないものでしょうか…(笑

:: 2016/1/11 月曜日::

■[ラノベ]江戸も人生も太平なのである「異世界から帰ったら江戸なのである」第参巻

終わってしまった…
一応、第一部完ということなので続きが出る可能性もありますが、
Web連載の方も第一部完で終わってしまったので、
どちらにしろ当面の間は新作に触れることが出来ない訳でして、
ファンとしては大変に悲しいです。

時代小説とラノベのテイストをミックスさせた上に、
パロネタをてんこ盛りにした変な作品なんですが面白いのですよ。
七夕の日に玉川上水を引いている長屋の井戸掃除をする江戸の暮らし描写は興味深く、
異世界時代の魔女に覚醒する前のイリシアとの出会い、
そして長年付き合っていた告死妖精クルアハとの別れは切なくてですね!
どのネタも面白いんですよ!

それでいてお八ちゃんの恋する乙女のラブコメっぷりが可愛いし、
石燕の残念喪女っぷりも一周回って可愛いと思えちゃいますしね。
まぁ、九郎は割りとヒモっぽいというか実質ヒモな上に、
見た目は中学生だけど中身は95歳の老人で不能なので、
ラブでコメる進展がほぼないんですけど、それすらも面白かったです。

とても好きな作品なだけにこれで終わるのは残念で仕方ないですが、
もしこの書籍版を読んで続きが気になった人は是非ともWeb版を読んでみてください。
100話以上続いている上にそこそこキリが良いところで終わってますので、
ある程度は満足できると思いますですよ。

まぁ、正直言うとバカ売れして急遽第二部が始まってくれるのが一番嬉しいんですけどね!

:: 2015/6/4 木曜日::

■[ラノベ]鳥山石燕の告白「異世界から帰ったら江戸なのである」第弍巻

異世界から帰ったら江戸なのである 第弍巻
著者/訳者:左高例
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2015-05-30 )
小説家になろう:異世界から帰ったら江戸なのである
絵師twitter:ユウナラ(@yunar_Adori)さん | Twitter

Kindle版:異世界から帰ったら江戸なのである 第壱巻

私はこの作品がとても好きなのですが、
一般的に売れる作品であるかどうかの判断には正直自信がありません。
ですが、好きな作品なので売れて欲しいし、
今後とも続刊を期待しているのでみんなに読んで欲しいのです!

現代日本でカニ漁船に乗ってたら大時化&ロシアからの銃撃に遭い海に落ちたら異世界に迷い込み、
何だかんだで90歳近くまで過ごすも、少年時代の身体で今度は享保の時代に迷い込み、
そこで蕎麦屋に居候しながら呑んだりチャンバラしたりする九郎。
しかしてその実体は細くて長いヒで始まりモで終わるアレな感じなのである。

Web版は一話あたりが程よい長さなので、あのテンポはそれはそれで好きなのですが、
書籍版では改稿しまくりで数話を繋げて一章分にしたりしてます。
それでも中身の面白さは相変わらずでして、
初っ端から白い棒状の飴をなめているロリを見て悦に入る稚児趣味同心だとか、
人斬り大好き同心&若き道場主&九郎の三人による辻斬り24人の虐殺ショーとか、
割りとネタが盛りだくさんでクレイジーな内容に溢れております。

Web版に比べて変わった所は心なしか食事シーンが増えてるような…
今回のメインであるピザ作りはWeb版の通りなんですが、それ以外が増えてる気が…
あ、それとピザ作りの方ですが有りモノで何とかやりくりして、
それらしいピザを食べるシーンを読んでるとヨダレが出てきますね。
ピザは食べたいけど、一人暮らしだと中々手が出ないんだよなぁ。

それと今回も史実ネタが変わらず盛り込まれていたのは楽しかったです。
現代でも寝具で有名な「西川」が蚊帳の老舗として日本橋に店を出してたのは事実で、
東京西川公式サイトでも確認できますね!
それと個人的には天爵堂こと新井白石が確執のある大岡越前を揶揄して、
「無痔奉行」という本を出すネタは凄く好きなので書籍版でも載ってて良かったです。(笑
ちなみに大岡越前が痔主であったことはWikipediaでも確認出来ます。

重箱の隅をつつくような史実ネタを盛り込むギャグセンスと、
魅力が溢れすぎる個性豊かな江戸の人々を生み出す類まれなる筆力!
そのどれもが最高なので是非とも読んで欲しいですね!

ちなみに今回も異世界での話もあるんですが、
やはりロリババアエルフのスフィが可愛いんじゃよー
裏表紙のスフィを見てると大変に癒やされます。
このまま売れてIF外伝も書籍化されないかなー
されると良いなー

:: 2014/11/29 土曜日::

■[ラノベ]江戸食客怠惰譚「異世界から帰ったら江戸なのである」第壱巻

異世界から帰ったら江戸なのである 第壱巻
著者/訳者:左高例
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2014-11-29 )
小説家になろう:異世界から帰ったら江戸なのである
絵師twitter:ユウナラ(@yunar_Adori)さん | Twitter

異世界転生俺TUEEEEばかりだと思われている小説家になろうですが、
意外とそのジャンルは広く、時代小説ジャンルもあったりするのですが、
その中でも風変わりすぎる作品がこの「異世界から帰ったら江戸なのである」であります。

内容はぶっちゃけタイトルそのまんま。
現代日本からひょんな事から異世界に行き、
そこで数十年過ごしてジジイになるも魔女によって若返ってショタになり、
そして魔王の手で元の世界に戻ってきたと思ったら時代が250年ずれていたという、
設定自体は盛りまくりなんだけど、あんまりそこら辺は気にしなくてOKな内容です。
見た目はショタ! 中身はジジイ! の枯れた九郎が、
処女未亡人で眼鏡で巨乳で妖怪画家の鳥山石燕に気に入られて半ばヒモ的な生活をして、
真っ昼間から酒を飲みまくる時代小説風味な日常系コメディです。
うん、この説明じゃわけわかんないね!
でも、すっごく面白いんだ!

時代小説とライトノベルのコラボレーション的な作品ですので、
江戸時代の蘊蓄も割りと入ってくるんですが、
その蘊蓄の内容が葛飾北斎の18禁PNが「鉄棒ぬらぬら」だったりと、
嘘のような本当のコメディ色120%なネタが多く、
時代小説を読まない人にも面白く感じられると思います。

また、まだ1巻ということで石燕以外のキャラは顔見せ程度でしか出てこないけど、
陰間(男の娘)な玉菊に、稚児趣味(ロリショタ)同心の利悟に、人斬り大好き同心の影兵衛と、
顔見せだけで十分にキャラの濃さが判りまくるので問題ないかと。
2巻以降では更にキャラの濃さが滲み出る上に新キャラも多数出てくるので、
そちらも楽しみであります。

ちなみにWeb版からは話の順番が変わったり、異世界での話もプロローグ的に挟まれてますが、
大きくは変わってないように見えて、実はヒロインの石燕がかなり変わってます。
残念度はあまり変わらないけれど、まるで正ヒロインの如き扱いになってる気が…!(笑
これも書籍化に伴い、イラストがついた恩恵なのかもしれない。

兎にも角にも、私はこの作品のことが好きで好きで、すきで…
現在小説家になろうで連載されている作品の中では一番のお気に入りなので、
まずはWeb版からでも良いので是非とも読んで欲しいです。
面白いよ!

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