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:: 2014/7/30 水曜日::

■[漫画]真面目な方の沙村広明です「春風のスネグラチカ」

春風のスネグラチカ (F COMICS)
著者/訳者:沙村広明
出版社:太田出版( 2014-07-10 )

Kindle版:春風のスネグラチカ

沙村広明といえば「無限の住人」で有名ですが、
それ以外の作風でもよく知られています。
大別すると「無限の住人」のような真面目な方と、
「ハルシオン・ランチ」のようなクレイジーな方になります。
で、今回は前者の方になります。

時はソビエト連邦という国家が産声を上げて間もない1933年。
カレリア自治共和国の辺鄙な別荘に固執する車椅子の少女ビエールカと、
彼女に仕える従者・シシェノークの二人を中心に回り出す、
歴史の影に隠れたミステリーモノ。

ロマノフ王朝やラスプーチンといった、
当時の時代背景の最低限の知識を持っていないとさっぱり判らないと思いますが、
それらの知識があるととても面白い作品になっているんですよね。
ビエールカとシシェノークの正体とそこに至るロマンスとか、
中々に興味深いです。

どちらかというとマイナーな近代ロシア史を土台にして、
ここまできっちりと一本の漫画として仕上げてしまうあたり、
沙村広明さんの漫画家としての技量の凄さを感じさせられる思いです。

ちなみに今月のアフタヌーンから始まった「波よ聞いてくれ」ですが、
こちらの方はクレイジーな方な沙村広明になります。
アフタヌーン 2014年9月号 [2014年7月25日発売] [雑誌]

Kindleでも出てますのでサクっと読んで笑うことをオススメします。(笑

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