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:: 2011/4/3 日曜日::

■[ラノベ]過去に収束する物語。そして…「東京皇帝☆北条恋歌」8巻

東京皇帝☆北条恋歌 8 (角川スニーカー文庫)
著者/訳者:竹井 10日
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)( 2011-03-31 )
文庫 ( 383 ページ )
作者サイト:東京帝国立・八坂原学院/初等部
作者twitter:竹井10日 (tendays_takei) on Twitter
絵師サイト:el2

短編集を挟んでの本編再開ですが、最初っからクライマックスですよ!
竹井10日さんらしいテンションの高い会話による笑いがあるとはいえ、
一人、また一人と倒れていく仲間たちを前に突き進まざるを得ない一斗が、
絶望を目の前にして自分がやるべきことをやっていくという主人公っぷりを見せてくれ、
別人かと思うような成長をしていくことからも、そのシリアスっぷりが判ろうというものです。

物語の根幹を成す謎が今までの竹井10日さんとは違うモノでした。
1巻冒頭から繰り返されてきたあの序文がそういう意味だと理解できたと思いきや、
最後の最後でのどんでん返しが巻き起こるという展開には心底驚きましたよ。
正直、竹井10日さんの実力を見誤っていたと自省せざるを得ない展開でした。

東京帝国の成り立ち、怪蟲が生まれた訳、謎の初代東京皇帝北条皇斗の正体…
そういった核心部分や、一斗の覚醒を伴う成長が中心に描かれている為、
どうしても従来の沢山のヒロインによる修羅場な萌えラブコメ要素は減っているんですが、
予想以上に物語としての面白さが強烈でぐいぐい引き込まれていきましたよ。
いやー、ホント竹井10日さんってコメディだけの人じゃなかったんですねぇ…(しみじみ

ラストの予想外の展開で今後どうなるのかホントに判らなくなりました。
恋歌と一斗の血縁はどうなっているのかとか、今回新たに登場した花恋はどうするのだとか、
更に言うなら悲劇のヒロインである雪絵は救われるのだろうかとか、
そういったラブコメ要素は元より、巴すらも把握できていない雫の立ち位置だとか、
ここまでシリアスになった一斗が次回から元に戻るとかホントなのかとか、
先が気になって仕方のない展開でヤキモキしまくりです。
うーん、予想以上に面白くなってきたぞ「東京皇帝☆北条恋歌」!

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