■[漫画]シが満ちる世界で咲く、キミの笑顔「真月譚月姫」9巻
真月譚月姫 9 (電撃コミックス)
著者/訳者:佐々木 少年
出版社:アスキー・メディアワークス( 2010-09-27 )
コミック ( ページ )
てっきりこの9巻で完結だと思ってたんですが描き下ろしが大量になったせいで、
8月末に急にもう1冊追加されたらしく全10巻構成になったようです。
実際、電撃大王のバックナンバーと比較してみたらこの9巻だけでも加筆修正が随所に見られ、
志貴の倒れ方や魔眼の描き方、アルクェイドの瞳や口元に背中といった細かい箇所から、
ロアに倒されたアルクェイドの笑顔といったヒロインの見せ場が見開き含めて数カ所。
また更に志貴とロアのバトル箇所でも数ページ描き下ろされていました。
いやー、佐々木少年さん頑張りすぎでしょう。
ホント凄い。
もう何度も繰り返しになりますけど、佐々木少年さんが描くアルクェイドの魅力的にすぎるんですよ。
原作のゲームをやったのはもう10年近くも前になりますけど、
当時の感動を思い出させてくれるだけでなく、厭味なく佐々木少年版の魅力が上乗せされるんですよ。
パターン化せざるを得ない立ち絵と少ないイベント絵では表現しきれなかったアルクェイドの心情を、
その透き通るような笑顔を通して事細かに伝えてくれるんですよね。
この心に直接訴えかけてくる熱い情動を「感動」の一言では表現しきれません。
そして圧巻なのがロアと志貴の最終決戦!
志貴が持つ「直死の魔眼」という反則にすぎる能力が絶望によって全開放され、
圧倒的優位を保っていたロアを追い詰めて行く様は最高のカタルシスを与えてくれるんですよ!
「生」を視ることしかできないロアと違い「死」を視る志貴が学校の渡り廊下を「殺して」、
崩壊する最中、ロアの術式を片っ端から「殺して」ロアに肉薄して「殺す」瞬間の盛り上がりは半端無い!
電撃大王の時よりページが描き下ろされているので、
本誌で読んだ時よりも濃密な面白さが詰め込まれていたように感じます。
それにしても残り1冊で本当に最後になるんだなぁ、と思うとやはり寂寥感がありますね…
それだけこの作品が好きだったんだなぁ、と今更ながらに思い知ります。
原作が好きで読み始めただけだったのに、気が付けば佐々木少年さんが描く月姫に夢中になり、
いつの間にかこんなにも佐々木少年版月姫の虜になってたんだなぁ…
最終巻の10巻は今冬発売と、奇しくも月姫を生み出したTYPE-MOONの新作「魔法使いの夜」発売と同じです。
電撃大王掲載分では残り2話ですので単純に考えれば3話分描き下ろすことになるんでしょうけど、
果たしてどういった結末を見せてくれるのか今から楽しみでなりません。
最後に向けて、佐々木少年さん頑張ってください!
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