本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2014/9/14 日曜日::

■[ラノベ]たった一つの冴えたやり方「神様のメモ帳」9巻

神様のメモ帳 (9) (電撃文庫)
著者/訳者:杉井光
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2014-09-10 )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:杉井光(hikarus225)さん | Twitter
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル(mellco)さん | Twitter

Kindle版:神様のメモ帳 1
Kindle版:神様のメモ帳 2

Kindle版:神様のメモ帳 7
Kindle版:神様のメモ帳 8

長らく刊行が途絶えていた「神様のメモ帳」の最終章。

かつて予言されていたように、最終章はアリスのことが書かれた章です。
彼女の出生の秘密と、紫苑寺の家に纏わる妄執渦巻く禁断の内容でしたが、
それ以上に異常なのが今回は探偵役であるはずのアリスが容疑者であり、
探偵役は鳴海が引き受けるという展開でした。

序盤は秒間60連射の婚姻届な天然ジゴロを見せる鳴海プロデュースのアリスの赤面劇場でしたが、
途中からは面白さが加速に加速を重ねて興奮が高まりまくってましたよ。
鳴海が詐欺でいくことを明言し、仲間の力を借りに借りまくって、
最後の窮地には身体を張ってのアクションと満足度が非常に高い展開でした。
何より一番良かったのは、お互い連絡を取り合ってないのに、
アリスなこうする、という信念と信頼だけで大博打を張っちゃう鳴海の度胸ですね。
これはカッコイイですよ。

実を言うと鳴海がやろうとしていたことは割りと早い段階から気付いてました。
高田裕三さんが描いていた「毎日が日曜日」でも同じトリック使ってましたし、
紫苑寺の忌まわしき因果もそれほど捻っているものではなかったので簡単だったかも。
まぁ、中高生にとっては良い刺激だと思います。

とはいえ、やっぱりこの作品の面白さはトリックに重点が置かれているものではないので、
その面白さは全く色褪せるものではなかったですし、
エピローグも良い余韻を味わえるものだったと思います。
刊行期間中には色々とあったけど、作品単体で見れば十二分に面白い作品だったと思います。
9巻という長さもシリーズとしては納まりが良いですし、是非手に取って欲しい作品です。

:: 2011/9/11 日曜日::

■[ラノベ]終わってなかった事件を終わらせる事件「神様のメモ帳」8巻

神様のメモ帳 8 (電撃文庫 す 9-16)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-09-10 )
文庫 ( 333 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:杉井光 (hikarus225)はTwitterを使っています
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル (mellco) on Twitter

声優さんの名演はともかく、流石はシエルにスパゲッティを食べさせた監督の神メモアニメですが、
原作は流石は杉井光のスピード&クオリティで面白いです。
しかし今回は原作1巻を思いっきり下敷きにした内容なので、
それを改悪したアニメしか知らなかったら全く意味不明になりそうなのがネックですね。
いないと思いますが、アニメonlyな人がいきなりこの8巻を読むのはお勧めしません。

新宿の雀荘荒らしの雀熊調査を四代目から依頼された鳴海が出会った、
初っ端からトリプル役満をあがる関西人はなんと雛村三代目。
金が全てのヤクザ者な三代目と四代目の仁義容赦なき諍いを、
カイジ並のイカサマでくぐり抜けたと思ったら、実は雀熊のイカサマは、
かつて彩夏を襲った悲劇のドラッグ、エンジェル・フィックスと関係していて、
その事件の真相と彩夏を巡り、鳴海と四代目の仲に亀裂が入って…

ヤクザ、賭け麻雀、ドラッグ、援助交際と相変わらず高校生らしくない事件ばかりの鳴海ですが、
今回はイカサマ以外だとヘタレなトコが多く見られた気がしたなぁ。
まぁ、鳴海は彩夏関連だとトラウマ刺激されるってのが理由なんだろうけど。
その彩夏本人が一人の人間として自立しているのが明示されたから、
今後は精神的にもあの事件から一歩踏み出せるようになるのではないでしょうか。

そんな鳴海だけど、1巻の頃から明らかに成長してるのはツッコミ能力ですよね。(笑
本場関西人の雛村三代目も認めるツッコミっぷりは主人公の貫禄が出てましたよ!
アリス相手に炸裂させる天然ジゴロといい、そういった方面では成長してますよねー
高校三年生に進学できるみたいだけど、果たして鳴海の将来はどうなるのか。
本命はアリスのヒモだと思うんだけど、実際どうなるんでしょうね。(笑

:: 2011/7/20 水曜日::

■[ラノベ]アイドルとホームレスの漸近線「神様のメモ帳」7巻

神様のメモ帳 7 (電撃文庫 す 9-15)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-07-08 )
文庫 ( 345 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:杉井光 (hikarus225)はTwitterを使っています
絵師サイト:迷子通信
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遂にアリスの可愛さが全国のお茶の間に届けられ始めた頃に7巻の発売。
久しぶりの1巻丸ごとの長編はどこかやるせない気持ちを抱かせられる、
哀切感が多分に含まれるホームレスとサバゲーとアイドルの物語。
少佐の過去も織り交ぜながら進む探偵の仕事は辛いモノがありました。

まぁ、それはそれとしてアリスの可愛さには拍車が掛かりまくりで、
天然ジゴロっぷりが師匠に鍛えられたせいか鳴海の台詞にキョドりまくりのアリスは、
もうとっととくっついちゃえよ、と言ってしまいたいくらいの愛らしさでした。
というか、鳴海が心配すぎて外出しまくりとか、引き籠もりニートだったはずなのに…、
アリスは本当に可愛いなぁ。

かつて夜逃げした父をホームレスの中に見付けた人気絶頂のアイドル夏月ユイの依頼で、
渋谷の公園でホームレスを纏める立場のギンジさんを訪ねることから始まった事件は、
ホームレス襲撃事件を起こす集団が絡むことで悲惨な結末を迎えることに…
帰る場所たるホームを失った人たちが望む、ただ一つのものを護るために起こった、
不可解な事件をニート探偵が悲しくも解き明かします。

それにしても普通の高校生と言い張っている鳴海ですが、
ヤクザと野球やったり、ドラッグやったり、チャイニーズマフィアと悶着起こしたり、
そんな波瀾万丈な生活を送っておきながらよく言えるモノだな、と。
しかも人気アイドルと割りと良い感じになってて流石はジゴロとしか。
彩夏やメオといった候補もいるけど、やっぱり本命はアリスなんだろうけど、
はてさてどうなることやらですね。

ちなみに今回の公園のモデルになったであろう渋谷の宮下公園に先日行ってきましたが、
確かにフットサルやクライミングの施設が充実しててリア充臭が漂ってましたね。
ただその真下では相変わらずホームレスの人たちがいるみたいですが。
こう言っては失礼でしょうけど、逞しいなぁ…

:: 2011/2/14 月曜日::

■[ラノベ]これは花田勝の物語「神様のメモ帳」6巻

神様のメモ帳〈6〉 (電撃文庫)
著者/訳者:杉井 光
出版社:アスキーメディアワークス( 2011-02-10 )
文庫 ( 383 ページ )
作者サイト:杉井光・公式サイト NEET TEEN
作者twitter:岸田メル (mellco) on Twitter
絵師サイト:迷子通信
絵師twitter:岸田メル (mellco) on Twitter

ミンさんが母方の実家である香港マフィアの跡目相続とそれに絡んだ婚約騒ぎで、
ヒロさんが本気でミンさんの婚約をぶち壊す話の「はなまるウエディング」
ヒロさんのヒモの先生であり、アリスの大叔父であるジゴロ先生に見込まれた、
天然ジゴロのナルミに降りかかる災難と詐欺師話術が見られる「ジゴロ先生、最後の授業」
今回はこの2本なんですが、前者がメインで後者は書き下ろしの短編となっていまして、
そのせいで350ページ前後というボリュームになっておりかなり読み応えがあります。

それにしてもミンさんの実父である花田勝は本当に凄い。
「はなまるウエディング」は冒頭で花田勝の物語と述べられていたけど、正直半信半疑でした。
ミンさんがヒロインポジションで、ヒロさんがヒモなのに本気で身体を張って頑張ってるし、
何よりいつも通りナルミの詐欺師じみた機転も全速回転してたというのに、
それすらも凌駕する花田勝の命懸けの愛情には感服させられました。
本当に、花田勝の物語でした。

それにしても本当にナルミってばジゴロだよなぁ。
お陰で天然ジゴロな台詞に赤面しまくりで動転しまくりなアリスを見られて眼福ですが、
それが彩夏やマオたちに発揮されないのは、それも天然故なのでしょうか。
しかし彩夏は日常を感じさせる癒しキャラだけど、ナルミにとっては傷口に塩かも。
まぁ、そこが面白いんですが。(笑

ヒロの師匠であるジゴロ先生にまで見込まれたナルミの明日はどっちなんでしょう。
ヒロにミンさんというオンリーワンの女性が出来たように、
ナルミにもオンリーワンの女性がそう遠くないうちに出来ると思うんですよね。
多分その女性はいつも身近に居て、不思議の国のアリスのコスプレが似合うと思うんだ。

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