■[漫画]宿縁の決着「神様ドォルズ」12巻
神様ドォルズ 12 (サンデーGXコミックス)
著者/訳者:やまむら はじめ
出版社:小学館( 2013-04-19 )
コミック ( 207 ページ )
TVアニメ化もされた「神様ドォルズ」も遂にこれにて完結です。
「BLACK LAGOON」と並んでサンデーGXの看板作品だっただけに、
完結したことに対してかなり感慨深いモノがありますし、惜しい気持ちもあるんですが、
きちんと物語が締められたのは喜ばしいものだと思います。
案山子という人知を超えた木製のカラクリ仕掛けの神様を操る日本の奥深い山村の因習に縛られ、
傷つけ合ってきた阿幾と匡平の二人の戦いがクライマックスを飾ることになりましたが、
二人の過去と因縁を考えると、なるべくしてなった最終決戦でしょうね。
幼い頃に出会い、出自の事で微妙な立場だった阿幾と分け隔て無く友だちとなった匡平。
曲がりなりにも仲良くしてきたのに、案山子と村の古い悪習のせいで二人の関係が少しずつ歪んできて、
「先生」のことで決定的にすれ違った二人が、お互いが本気でぶつかり合う最後の戦い。
まぁ、匡平はいつも本気を出すのが遅いからこそ、すれ違ってきたんですけどね…
天照素の時も本気を出すのがキレてからだから被害が甚大になって阿幾が隻の任を解かれたし、
「先生」の時だってもっと先に本気で恋して行動してたら少なくとも「先生」は死ななかっただろうし…
そういった所は阿幾ももどかしかっただろうなぁ。
でも匡平は匡平なりに精一杯やってるんだよなぁ。
思春期のディスコミュニケーションが招いた結末がこれだと思うとやりきれないものがありますね。
阿幾と匡平の二人はそんな結末になってしまったけれど、
次代の詩緒と桐生たちには希望が残され、育まれることが示唆されるラストだったのが救いですね。
願わくば、その希望がいずれ生まれるであろう匡平の子供にも受け継がれていきますように…
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