■[漫画]このお父さん…良いね「響子と父さん」
響子と父さん (リュウコミックス)
著者/訳者:石黒 正数
出版社:徳間書店( 2010-03-13 )
定価:¥ 620
Amazon価格:¥ 620
コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4199501673
ISBN-13 : 9784199501678
作者サイト:おかんの家4
イラストレーターの娘と定年退職した父、そして旅行好きの母と行方不明の末娘。
そんな何処にでも居そうな普通な家族の岩崎家の日常を描いただけの作品なんですが、
石黒正数さんが描くことで絶妙な雰囲気を醸し出して、
他に類を見ない面白い作品へと仕上がってしまうのが不思議です。
実家の隣のマンションで暮らしているイラストレーターの響子さんが、
暴れん坊将軍に影響されて自宅の庭で模造刀を振り回すようなフリーダムな父を相手に、
一緒にデパート行ったり、妹との思い出を語ったり、結婚の挨拶をしたり、
言葉にすれば普通すぎる日常なんだけど、言葉に出来ない面白さを作り出しているんですよね。
これは是非読んで感じて欲しい面白さです。
石黒正数さんはそういった独特の雰囲気の確かな面白さを演出する技量もそうですが、
そういった面白さに直接絡んでくる訳じゃないけど、気付くとほくそ笑んじゃう伏線も仕込む人なんですよね。
一番大きなのは失踪している妹が前作「ネムルバカ」の鯨井ルカその人であること。
他にも細かいものだと響子が寝惚けて描いた「ニャントロ」が後に正式な作品になってたり、
響子が髪を上げたら額に傷痕があったり、切手のシーンの手紙の送り主が回想シーンの人と同一人物だったり、
その他にも諸々の伏線があって探すのが結構楽しかったりします。
しかし独特の価値観を持つ父に大層振り回されている響子さんには申し訳ないですが、
個人的にはこのお父さんにはちょっと憧れてたりします。
娘が結婚相手を連れてきた時の動揺とかも含めて、こういった父になりたいと思ってしまいますね。
私も定年後に「俺が幸せでないワケないだろ!!」と言い放てるようになりたいです。
うーん、その為にはまず筋トレとジョギングでしょうか…?(笑
最近のコメント