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:: 2010/9/23 木曜日::

■[漫画]終わるけど終わらないアパート奇譚「ACONY」3巻

ACONY(3) <完> (アフタヌーンKC)
著者/訳者:冬目 景
出版社:講談社( 2010-09-22 )
コミック ( 186 ページ )

種類は多いけど、余り完結することがないと思われていた冬目景作品ですが、
前作のハツカネズミの時間に続いてACONYも完結へ。
完結、といってもしきみ野アパートの時間はいつもどこかで流れていることが感じられる、
そんなしばしのお別れ、みたいな雰囲気が漂う最終回でした。

アコニーの行方不明の母親を捜すという当初からの命題が、
3巻の序盤で詳らかにされる訳なんですが、シリアスなのは一時だけ。
思いがけない事実が判明してからは相変わらず非日常な日常が繰り返され、
おかしく面白いアパートの面々が楽しませてくれます。

特に巨大化した食虫植物と、地下で巨大化した芋虫の怪獣大決戦とかもう何がなんだか。
「まんま、モスラ vs ビオランテだなぁ…」とか思ってたらそんな台詞あったりね。(笑
また、鏡を通じて平行世界に行って黒髪や金髪や茶髪や赤毛なアコニーと会えたり、
平行世界の基海の意外だけどそれもアリだな、と思わせる風貌にニヤニヤしちゃったり、
毎月読んでて愉快でしたよ。

母の帰国と高校受験という至極現実的な理由でアパートを出ることになった基海だけど、
そのさばさばとした別れ方も、いつでも戻ってこれるし戻るつもりだという、
そんな当たり前な意志が感じられましたね。
成長した基海とあまり成長しないアコニーの二人が10年経ってそれ以上になっても、
いつも一緒にしきみ野アパートで楽しい非日常を過ごしてそうな気がしますし、
そうであって欲しいな、と思います。

:: 2009/8/27 木曜日::

■[漫画]まさかの冬目景ハイペースの刊行「ACONY」2巻

ACONY 2 (アフタヌーンKC)
著者/訳者:冬目 景
出版社:講談社( 2009-08-21 )
定価:¥ 620
Amazon価格:¥ 620
コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4063145875
ISBN-13 : 9784063145878

冬目景作品にしてはかなり珍しい、半年以内でのシリーズ2冊目刊行。
ただ今回で未収録分のストックをほぼ吐き出した状態なので、
次の新刊は1年以上後になると思われます。
ただ一応、ACONYは今のところ順調に掲載されているので、
「イエスタデイをうたって」みたいにはならないと思いたい。

人以外の住人が多く住むしきみ野アパートですが、
今回は更に住人が新たに出てきたり、新たに入居したりと、
賑やかになって、それに伴いアパートが変なことになるんだけど、
基海は順応性が高いのかすっかり馴染んでたり。

巳園に惚れちゃった、かつて武士だった蛙人間だったり、
アパートが建てられる前にあった森の精霊の樒といった賑やかな面子。
そして時間と空間が混線し、立体迷路になったり、
アパートがかつてを懐かしんで、昔の住人が出てきたり、
何とも不思議な雰囲気が出ています。

そして終盤では死んでいるのに生きているアコニーの謎と、
消えたアコニーの母の謎に迫るイベントに突入。
丁度今月のアフタヌーンで解決しちゃったので、
ネタバレが怖い単行本派の人はまだ読まない方が良いかも知れません。

まぁ、3巻が出るのがいつになるのかは未定ですが…

:: 2009/3/23 月曜日::

■[漫画]連載開始6年目にして1巻発売とか冬目景には普通「ACONY」1巻

ACONY 1 (1) (アフタヌーンKC)
著者/訳者:冬目 景
出版社:講談社( 2009-03-23 )
定価:¥ 620
コミック
ISBN-10 : 4063145565
ISBN-13 : 9784063145564

親の海外赴任に伴い、祖父が住むアパートに越してきた空木基海13歳。
どことなく淡泊なトコがある彼がアパートで出会ったのは紫色の髪を持つ少女アコニー
左目にキズがあり異常なほど体温が低い彼女は
「あたしじつは…… 死人なのよ」
と告げるんだけど、陰鬱な雰囲気は殆ど感じず、どちらかというとコミカルな感じ。
管理人が幽霊だったり、夜な夜な酒盛りをする人以外なモノが居たりする古いアパートが舞台の、
ちょっとおかしく、かなり変な物語。

見た目は13歳なのに学校に行かず、昼間はアパートの庭で虫相手に暇つぶし。
10年間成長しないアコニーは”変化”の象徴である基海が越してきたことで心に変化が訪れ、
怒ったり外に出たくなったりとせわしなくなってきて、
基海も初めは信じてなかったけど、母の話を聞いてからアコニーのことを徐々に信じるようになって…

と良い感じでストーリーが進んできてたんだけど、ここで連載が一時中断。
結局「ハツカネズミの時間」が終わるまでお知らせ以外で出番はなく、つい先頃やっと連載が再開し、
それを機に6年前のモノがやっと単行本になったというわけです。
流石に月日が経ちすぎたからアフタヌーン本誌で読んでたのに忘れているのが多く、
1冊通して読むことで物語を把握し直すことが出来た次第です。

ヒロインが人外という作品は多いですがゾンビ(に近いモノ)というのは珍しいし、
それでいてダークな印象をそれほど受けないというのも冬目景作品にしては珍しいですね。
「ハツカネズミの時間」よりこちらの方が好きだったので連載再開は嬉しいので、
是非ともこのまま連載を続けていって欲しいものです。
まぁ、先月は単行本作業と画展の為に休載のお知らせが載ってましたが…

あと、それと「イエスタデイをうたって」をそろそろ完結(ry

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