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:: 2016/7/14 木曜日::

■[漫画]ユートピア? ディストピア?「AIの遺電子」2巻

AIの遺電子 02 (少年チャンピオン・コミックス)
著者/訳者:山田胡瓜
出版社:秋田書店( 2016-07-08 )

作者twitter:山田胡瓜(@kyuukanba)さん | Twitter
Kindle版:AIの遺電子 (1)
Kindle版:AIの遺電子 (2)

生身の人間と超高度AI「MITCHI」によって人権が認められたヒューマノイドAI。
そして人権が認められないロボットが暮らす近未来の世界で、
人間とAIの医者として生活するモッガディートが関わる事件を綴った、
いつかあるかもしれないSFブラックジャックな物語の第2巻です。

高度に発達したAIが社会に溶け込んだお陰で、
餓えとかそういった生命に関わる問題は解決しているように思えますが、
ヒューマノイドだろうと人は人なんだなぁ、と思わせる事件が多いですね。
また、ヒューマノイドに人権が認められるが故に、
ロボットとの差異が如実に感じられるシーンがあって唸らされます。

ainoidenshi02_01

ヒューマノイドとは違う愛玩用ロボットに見る近未来ディストピア。
何かね、下手に生身の人間やヒューマノイドじゃなくて、
この愛玩用ロボットで良いんじゃないのかと考えちゃうんですが、
オチまで読むと悩ましいんですよね。
でも幸せならこれはこれで有りなのかなぁ。

この漫画は医者が関わるヒューマンドラマなんですが、
主にAIをテーマに扱っているからもの凄く新鮮なんですよね。
もしかしたら近い将来にあるかもしれないと考えてしまい、
読後感も独特なものになるんですけど、
それもまた面白いので新鮮な面白さに飢えている人にお勧めの作品です。

:: 2016/4/8 金曜日::

■[漫画]近くて遠い隣人「「AIの遺電子」1巻

AIの遺電子(1)(少年チャンピオン・コミックス)
著者/訳者:山田 胡瓜
出版社:秋田書店( 2016-04-08 )

試し読みAIの遺電子|秋田書店
作者twitter:山田胡瓜(@kyuukanba)さん | Twitter
Kindle版:AIの遺電子 (1)

AlphaGOのお陰で昨今話題の人工知能(AI)ですが、
この作品はAIを搭載したヒューマノイドの人権が認められた近未来を舞台にした作品です。

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主人公の須堂は助手のリサと医院を営むお医者さま。

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しかし彼には非合法なAI治療も受けるモッガディートという名の裏の顔も持っていて…

ブラックジャックとピノコの組み合わせみたいな二人が主人公の医療モノなので、
ある意味チャンピオンらしい作品と言えますが、
扱っている内容が近未来SFであり、
バックアップや感情制御といったAIらしいテーマを扱っているため、
中々考えさせられる話が多くて面白いです。

ヒューマノイドだから成長できないのかという苦悩や、
ヒューマノイドの彼女と人間の彼氏という関係に悩む青少年と、
異色ながらハッピーエンドの話もあったりと面白いんですよね。
人間の須堂とヒューマノイドのリサという主人公の二人からして興味深いですし、
何よりリサが可愛いのが良いと思います。

ちなみにこの作者の山田胡瓜さんは元ITmedia記者という変わった経歴をお持ちの人です。
アフタヌーンで四季賞を獲ってから本格的に漫画家として活動し始めて、
前職の関係でITmediaで「バイナリ畑でつかまえて」を連載していたんですよね。
そこでも人工知能と関連した話「人類は投了しました」も面白いので読んでみることをお勧めしますよ。

余談ですが絵柄を見てたら「交通事故鑑定人 環倫一郎」の樹崎聖さんを思い出しました。
ちょっと雰囲気似てる気がしないでもない?

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