本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2024/4/12 金曜日::

■[漫画]未来へと繋がる科学「Dr.STONE」27巻

Dr.STONE27巻Dr.STONE27巻
出版社:集英社
原作者名:稲垣理一郎
原作者twitter:稲垣理一郎さん(@reach_ina) / Twitter
作者名:Boichi
紙書籍通販:Dr.STONE (27)
Kindle版まとめ買い:Dr.STONE
DMM電子書籍:Dr.STONE (27)

まさか完結したと思ってた「Dr.STONE」にエピローグ的な27巻が出るとはね…!
ジャンプ本誌に読み切りが載った時にはファンブックに載るのかと思ってましたが、
更に読み切りを追加して27巻として出すとは完全に予想外でしたよ!
もちろん、嬉しかったです!

初っ端から大海原で遭難という「ソウナンですか?」的状況から始まってますが、
都合良く島が近くにあることもないあたり、とても千空らしいと思います。

ただ、どのような状況でも希望を諦めず、
手元の材料から希望を見つけ出すのが千空という男です。
幸いなことに今まで作ってきた科学クラフト素材がある程度あるし、
何よりも頼りになる仲間が居ますからね。
わりと無茶だと思うんですけど、そこはまぁ、千空ですからね!
千空なら有りかな、と納得しちゃいますw

そして残る3話は完全に未来の科学ですね。
金属シリコンを見付けたからってすぐに半導体を作れるあたり、
ちょっとすごすぎですが、確かにバイポーラとかなら出来るのかな?
技術者はいるだろうけど、FETを作るには装置技術的に厳しい気がしますね。
まぁ、初歩的なシリコン半導体でも真空管やパラメトロンよりも小さいでしょうし、
龍水ならBIOSもゼロからプログラムできるでしょうし、余裕でしょう。

ただ、タイムマシンというのは現代の科学でも不可能な領域ですからね。
そこにメデューサという超絶アイテムが有ることで可能性が見えてきたんだけど、
かつてゼノが懸念したように利権や政治で足を引っ張られるわけで…
こんなことが何回も、何十回も有ったからゼノは闇堕ちしたんだろうなぁ…
というのが想像に難くないです。

それはそうと脳天気なクロムがあっさりと結婚を決めてますが…

則巻千兵衛さんといい、ジャンプの発明家はあっさりと結婚を決めるものなのですよ。
とてもクロムらしいと思いますし、
プロポーズを受けるルリが大層可愛らしくて、とても素敵でした。

そして未来科学のキーとなるのが石化装置ことメデューサというのがまた面白い!
人類を苦しめた石化光線によって軌道エレベーターへの道筋が見えてくるとはね…
確かに読み返すと末端部の方が強度が高いという情報は有ったし、
石化した髪でショートしていることから伝導体であることが示唆されてましたけど、
その頃から軌道エレベーターの伏線が張られてたということでしょうか。
凄すぎんだろ…!

問題はテロの標的にされそうなことなんだけど、
国家間のしがらみが21世紀よりもかなり低く、
人類全体でビジョンを共有できている上に、
人類を救済したという実績があるし、転用できる技術が大きいということもあり、
奇跡で積み上がっているからこそ軌道エレベーターへの道筋が立っているんですね。

ただ、それがメデューサが作りあげたものだということに気付いたのがねぇ…
賢すぎるのも厄介ですね。
とはいえ、希望を残してくれたことだし、
千空たちが作りあげる未来の世界を夢見ることが出来るので、
これはこれで良い終わり方だったと思います。

:: 2022/7/4 月曜日::

■[漫画]未来へと続く科学クラフト「Dr.STONE」26巻

Dr.STONE26巻Dr.STONE26巻
出版社:集英社
原作者名:稲垣理一郎
原作者twitter:稲垣理一郎さん(@reach_ina) / Twitter
作者名:Boichi
紙書籍通販:Dr.STONE (26)
Kindle版まとめ買い:Dr.STONE
DMM電子書籍:Dr.STONE (26)

ホワイマンと交渉するため月面へと向かった千空、コハク、スタンリー
ゼノの計らいによって宇宙空間での一時を過ごすことができたんだけど、
宇宙船の合体中にトラブルが起こってしまう…!

石化によって資材消費を抑えられるけど、
石化するからこそ電気基板に問題が発生してしまう、というのは悲劇ですね。
クリーンルームに素で乱入するとか、陽は本当に駄目な子だな…
実際にクリーンルームであんなことされたら歩留まり非道いことになるよね、マジで…

しかし、トラブルがあるからこそ龍水が輝いたし、
それをフォローする地上メンバーも活躍できたわけですよ。
読者をハラハラさせてからのワクワクは最高でしたね…!

そしてジャンプ本誌で読んでた時に気になって仕方がなかったホワイマンの正体ですが…
これが見事に予想を裏切って、期待以上のモノを見せてくれましたよね…
全く予想が出来なかったけれど、読んでみると納得する所が多々あって、
本当に漫画が上手いなぁ、と思わされましたよ。
恐らくあの時の一週間持続するワクワク感はジャンプ本誌を読んでる人にしかわからないと思います。

それと最終回ではちゃんと初期の伏線回収してるのも良いですよね。

第一話をリメイクする要素を入れながら、
千空の壮大な野望まで見せてて、素晴らしい最終回でした。

とても少年漫画でありながら、今までになり少年漫画でしたね。
綺麗に大団円とはいえ、これほど面白い漫画が終わるのは惜しいですね…

とか思ってたら今週のジャンプにDr.STONEの読み切りが載ってて驚きました。
この単行本には収録されてないけど、最高に面白かったので、
来月発売のファンブックあたりに収録されるのでしょうか?
あまり買うつもりなかったけど、ちょっと購買意欲がそそられますね…!

:: 2022/3/8 火曜日::

■[漫画]宇宙へ…「Dr.STONE」25巻

Dr.STONE25巻Dr.STONE25巻
出版社:集英社
原作者名:稲垣理一郎
原作者twitter:稲垣理一郎さん(@reach_ina) / Twitter
作者名:Boichi
紙書籍通販:Dr.STONE (25)
Kindle版まとめ買い:Dr.STONE
DMM電子書籍:Dr.STONE (25)

ホワイマンの正体を見極めるため、ついに人工衛星を作ることになった千空たち。
もちろんそのためには打ち上げロケットが必要なんだけど、
如何にゼノと千空、そしてカセキたちがいるとはいえ、
簡単にロケット打ち上げが成功するかというと…

そうは問屋が卸さないのであった…!

そりゃね、21世紀の現在でも打ち上げロケットというのは試行錯誤の連続なわけで。
精度が出ないストーンワールドですんなり成功するはずがないんですよ。
何度も何度も失敗し、その度に何が悪かったのか原因究明し、
一歩ずつ、少しずつ前に進むのが科学というものなのだと思います。
まぁ、その前提には繰り返し試行錯誤できるほどの豊かさと政治的判断が必要なんですけどね。
ストーンワールドだからこそクリア出来ているというのは皮肉なものだと思います。

クロムたちが打ち出した往復ロケットの方針も面白かったけど、
そこから投票して困難な往復ロケット製作に乗り出すのが面白かったし、
そのためにインターネットで知を集積するのも面白かったです。
しかし、海底ケーブルで繋がってるのは知っていたけど、
それに杜仲茶が使われていたのは知らなかったです。

なるほどなぁ。

まぁ、効率考えたら世界中の科学者を1箇所に集めた方が良いとは思うんですけどね。
そこは言わないお約束ということで…w

それと千空が液晶タッチディスプレイも作ってましたが、
そこの細かい考証とかもやってますので手前味噌ですがこちらをご参照下さい。

Dr.STONEで千空が作った液晶ディスプレイの考察 – フラン☆Skin はてな支店ver.3.0

ローテクの薄型ディスプレイってのは重量軽減のためにも有用なんだなぁ。
勉強になりました。

そして本誌では完結したわけですが、もうちっとだけ続くみたいなので、
これからもDr.STONEを楽しみにしていきたいです。

:: 2022/1/14 金曜日::

■[漫画]コンピューターの夜明け「Dr.STONE」24巻

Dr.STONE24巻Dr.STONE24巻
出版社:集英社
原作者名:稲垣理一郎
原作者twitter:稲垣理一郎さん(@reach_ina) / Twitter
作者名:Boichi
紙書籍通販:Dr.STONE (24)
Kindle版まとめ買い:Dr.STONE
DMM電子書籍:Dr.STONE (24)

インドで龍水の兄、SAIを復活させた千空たちだけど、
SAIの能力を100%活かし、なおかつホワイマンに対する十全な備えのため、
ついにはコンピューターをクラフトすることに。
しかし、半導体を製造するのは最低でも5年は掛かると千空本人が言っているのに、
はたしてどのような手段でコンピューターを作るのかというと…

歴史の狭間に埋もれていた素子パラメトロンを使うのであった…!

私はてっきり真空管を使うのかと思ってましたが、
そうではなく、パラメトロンを使うと聞いて本当に驚きました。
不勉強で申し訳ないのですが、こんな素子があったなんて知りませんでした。
しかもそれを作ったのが日本だったとは…
科学ってのは多様性があるんだなぁ…

ローテクで作れるパラメトロンだけど、演算するには膨大な数が必要なのは同じですね。
現代のCPUも億の単位で素子がありますからね…
それらを極小で作り、軽量化できるのが半導体の利便性なわけで。

こんなにデカイ装置がファミコンと同じスペックという時点で、
半導体の凄さがわかりますね。
そのファミコンよりもスマホ一台の方が高性能なんだよなぁ…
人類の科学って凄いわ…

それにしても千空ってばSAIに会わせて臨機応変にコンピューターを作ったりはするけれど、
長期スパンで計画的に物事を進めるのもとても上手いですよね。
蛍石はレンズだけでなく、ボーキサイトからのアルミ精練にも使うし、
その電解精錬のために日本で水力発電用のダムをあらかじめ作っていたとは…
二手先、三手先を読んで動いてて凄いです。

確かに莫大な電力をローテクローコストでやるなら水力しかないし、
その水力発電用のダムを建設するなら日本か北欧しかないと思います。
ただ、世界は寒冷化しているから北欧はフィヨルドがどうなってるか読めないですしね。
日本で建設するのがとても合理的だと思います。

さて、ついに次巻ではロケットクラフトの開始ですよ。
現代でもアメリカベンチャーがロケットを試行錯誤してますし、
日本でもJAXAが何度も打ち上げに失敗しながらチャレンジしているくらいですからね。
いくら千空とゼノのタッグとはいえ難易度はルナティックモードだと思うので、
諦めない心を持ってクラフトしてもらいたいものです。

:: 2021/11/8 月曜日::

■[漫画]ロケットクラフト・ワールドツアー「Dr.STONE」23巻

Dr.STONE23巻Dr.STONE23巻
出版社:集英社
原作者名:稲垣理一郎
原作者twitter:稲垣理一郎さん(@reach_ina) / Twitter
作者名:Boichi
紙書籍通販:Dr.STONE (23)
Kindle版まとめ買い:Dr.STONE
DMM電子書籍:Dr.STONE (23)

ゼノとの戦いで全員石化した中から唯一復活したスイカが、
地道な科学の歩みで復活液を作り出し、千空を蘇らせることに成功!
科学のエキスパートである千空はオストワルト法で一気に硝酸を作り出し、
仲間だけでなく、ゼノをも蘇らせてホワイマンの居る月を目指すことになるが…?

数千年の時を経て、科学の師弟がついに協同してロケット作りを行うとか胸アツですね!

共通の脅威を明確に認識することで手を取り合い、
役割分担をして開発していくというのは人類らしいです。
現代の科学も専門化が進み、分業体制が当たり前になってますからね。
むしろ、千空のようなゼネラリストの方がかなり珍しいと言えますよ。

南米から次に目指したのがバルセロナというのには驚きましたね。
蛍石の獲得を狙って、というのには更に意表を突かれました。
確かにバルセロナのあたりには天然の蛍石があるみたいですが、
宇宙開発に必要という認識はあまりなかったんですよね。
しかしなるほど… 高性能レンズに必要なんだな…

その次に目指した地がインドというのはわかります。
初代ペルセウス号で世界を目指した際に数学都市として出てましたし、
作中にあるようにインド人の数学の優秀さは現代でも有名ですからね。
数学に強い人をたくさん起こすんだろうなぁ、とは思ってましたが…

まさかデジタル計算機を作り出そうとするとは…
私は半導体業界の端っこの方に居るので、
石器時代から半導体製造がどれほどにハードモードなのかはわかるので、
千空が言っている”地獄”というのがよくわかるんですよ。
シリコンインゴットの製造がかなり難易度が高そうだし、シランガスとか扱いも難しいですしね。

しかし、それを覆すあんな例外的な素子が歴史の影に埋もれていたとは…
そこらへんは次の24巻で出てくるので是非お楽しみに!

:: 2021/8/10 火曜日::

■[漫画]起死回生の光「Dr.STONE」22巻

Dr.STONE22巻Dr.STONE22巻
出版社:集英社
原作者名:稲垣理一郎
原作者twitter:稲垣理一郎さん(@reach_ina) / Twitter
作者名:Boichi
紙書籍通販:Dr.STONE (22)
Kindle版まとめ買い:Dr.STONE
DMM電子書籍:Dr.STONE (22)

刻一刻と迫るスタンリーたち軍隊に対して、
装備に劣る司たちは通信機を狙って特攻を掛けるが…

いやはや、絶望的な国力差での本土決戦を想起させる展開でしたね…
スタンリーたちにアメリカの横暴さと傲慢さが如実に表れている上に、
日本人たちの玉砕覚悟の特攻というのも太平洋戦争っぽかったです。

最後には何とかなるとは思ってたは居たけれど、
それにしたって大樹がやられちゃった時はショックだったなぁ…

圧倒的な銃器の暴力の前ではゲンの話術も通じない、
というか対話すらも拒否するんだもの。
これでこそ銃社会アメリカって感じでしたね。

しかし、そんな軍事的な問題とは切り離された技術者の分野では、
遠く離れていても、一度も会ったことがなくても、
お互いをリスペクトして共同で困難を乗り越える展開は胸が熱かったです。

それにしても…
政治的な問題のせいで科学の進歩を邪魔されてきたゼノが、
政治的な問題でジョエルとカセキの技術の進歩の邪魔をするというのは皮肉ですよね。

メデューサがドラゴンボールみたいなことになってましたが、
そこに至るまでの地道な努力はとてもDr.STONEらしいな、と思いました。
文字の勉強を地道に頑張ってきたスイカだからこそ千空が残したノートが読めたんだけど、
それでも科学的な前提知識が足りなさすぎてオストワルト法を使えない、
というのはさもありなん、とも思いました。
あれ、大学で化学を学んでいた人が何度か失敗を乗り越えて何とかできるレベルなので…

その点、硝石丘法まできちんと残していた千空は流石ですね。
江戸時代でも出来る、前提知識が少ない方法なら確かに可能だと思います。

まぁ、アマゾンを生き延びられるサバイバル知識前提ではあるんですが、
そこは石神村で培ったスキルが活きた、ということなんでしょうね。
アマゾンは苛酷だけど、熱帯だから冬支度をする必要がない…
というのも良かったのかも知れませんね。

それにしても成長したスイカ、めっちゃ美少女になったなぁ…
リリアンの血かな…

HTML convert time: 0.137 sec. Powered by WordPress