本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2024/8/17 土曜日::

■[ラノベ]迷宮の奥へ…「濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記」4巻

亡んだ祖国と死んだ仲間たちを儚んで、膿んだ日常を送っていたウォルムだったけど、
移植した魔眼に異常を来したせいで、酒浸りの日々から脱却することに。
まずは魔法銀鉱を巡る争いで小銭稼ぎをし、海を越え、
腐り堕ちそうな魔眼を癒せる真紅草を求めて迷宮に辿り着くんだけど…

ウォルムは敗残兵だけど、適度なお人好しとそこそこのコミュ力で、
初めての迷宮都市でもそれなりの滑り出しができてるんだけど…
まぁ、求めるブツが迷宮制覇しないと手に入らない上に、
時間がないからとソロ攻略しちゃうのは、仕方ないとはいえぼっち気質が凄いですね…

しかしまぁ、魔法銀鉱での騒動での悪縁がここにきて祟って、
厄介な輩から目を付けられてしまったのは不幸ですよね…
でも、その程度の不幸でやられるようなウォルムではないのです。
しぶとく生き残れる戦闘力としぶとさこそがウォルムの本領なのだと思います。

それにその戦闘のお陰で錆び付いていた戦闘能力も磨かれて元に戻ったし、
偶然そこで出会えた良縁もありますからね。
禍福はあざなえる縄のごとしとは言いますが、正にその通りですよ。

とはいえこの物語は陰惨で容赦ないハイセルク戦記ですので、
ほのぼのとは完全無縁なだけに… ね…
Web版と同じ展開ならこれから酷いことになるので、
そこは覚悟しておきましょう…!

:: 2024/2/5 月曜日::

■[ラノベ]ヒーローは3年遅れてやってくる!「一般人遠方より帰る。また働かねば!」2巻

巻き込まれ異世界召喚で三年間平の兵士として努力した結果、プチ超人になった杉山茂。
偶然召喚陣が作動したから急いで現代日本に戻ってきて、その能力で人助けをしていたら、
「光速の騎士」として勇名を馳せることになってしまったんだけど、
本人は甚だ不本意で、アルバイト店員から正社員登用を目指す埋没した個性の人間を目指すんだけど…

三年ちょっとぶりに2巻が出るとか、そこまで作中に合わせる必要はないと思うんですよね…w
イラストレーターさんが表紙と本文だけ違うとか、そこら辺に事情がありそうですが、
取りあえず無事に2巻が出たことは喜ばしいと思います!
できればこのまま3巻以降も出てくれると嬉しいんですけど…、大丈夫かな…?

1巻巻末で出てきた異世界召喚で勇者になっていた高校生たちが再登場しましたが、
どうやら彼らは茂と違って異世界の能力をほぼほぼ失っているんですね。
なんで茂だけが能力を持っているのかはWeb版でもまだ明かされてないのですが、
そこら辺は物語の根幹に関わっている気がします。

今回の騒動は異世界勇者のパーティーメンバーである聖女の深雪が、
どうやらご実家の護衛さんたちに異世界帰還直後に厳重に保護されてコンタクトできなくなったので、
気配察知スキルとかを使って協力して欲しい、ということになったんだけど…
茂は人が好いから、すぐ人助けしちゃうんですよね。
そのせいで今回も豪華客船でのテロ事件なんかに巻き込まれてしまうわけで…
本当にトラブル体質というか、巻き込まれ体質ですよねぇ…w

ただ、茂、というか「光速の騎士」が居たことでテロ事件も大きな被害を出すことはなかったのは僥倖ですよ。
特に泣き叫ぶ子供のピンチに颯爽と現れて救出するとか、マジモンのヒーローじゃないですか!
私は読んでいる時に脳内でカッコイイBGMが流れて映像再生余裕でしたよ!
助けだされた子供がヒーローだと感動するのもわかるわぁ…

そのヒーローである「光速の騎士」と1巻で出た「骸骨武者」の定良さんが共闘して、
怪異に立ち向かう姿も熱いモノがありますよね。
テロ事件の首謀者こそ逃がしてしまったし、事件に巻き込まれたアイドルたちも大変だと思いますが、
茂はできる限りのことはしたので許してあげて欲しいものです。

2巻も色々加筆があり、Web版の盛り上がりを損なわず見せてくれて面白かったです。
できれば3巻も出て欲しいですし、できれば年内に出て欲しいものであります。

:: 2023/6/22 木曜日::

■[ラノベ]甦る鬼火「濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記」3巻

四ヶ国同盟が魔領を焼いたため引き起こされた大暴走。
ウォルムはダンデューグ城で奮闘して生き残ったものの、
仲間たちとは生き別れ、祖国も焼かれたため、群島諸国で酒浸りの毎日だった。
しかし、一年が経過して移植された目に異常が出てきた事で動かざるを得なくなって…

目の治療をするためには莫大な金か伝説的な治療薬が必要だけど、
ウォルムができるのは戦争だけっていうのが異世界転生モノとしては珍しいですね。
折良く領主間でのお行儀の良い紛争があるので傭兵として参加したら
予想以上の活躍をしちゃって敵味方に大きな衝撃を与えるのは、
ある意味異世界転生主人公っぽいな、とは思います。

それにしても表紙に出ているカリムとクーウェンの二人だけど、
Web版読んでた時はただの少年兵って感じでしたが…
この書籍版ではこう… ショタみが凄いですね…
ヒロインが不在となるとはいえ、まさかショタで攻めてくるとはなぁ…w

まぁ、紛争自体も強欲なメイゼナフ伯爵を完膚なきまでに叩きつぶしてスカッとしましたし、
迷宮へと赴く船旅でもウォルムは活躍していましたけど、
本当にウォルムは行く先々で戦いに巻き込まれる男ですよね。
この一年の酒浸りの毎日が一番平和だったんじゃないでしょうか。

次の4巻からは迷宮攻略編ですね。
ヒロインは出てきますが、色々とまた酷いことになりますので…
その… 覚悟しましょう…!

:: 2022/10/14 金曜日::

■[ラノベ]絶望の坩堝の中で「濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記」2巻

サラエボ要塞で四ヶ国同盟から熾烈な攻撃を受けるハイセルク帝国。
リグリア大隊所属の異世界転生者のウォルムは三英傑の攻撃でやられたかに見えたが、
仮死状態に留まっており数日後に何とか息を吹き返すことができた。
だが、周りには気心の知れた仲間たちの無惨にも陵辱された亡骸が満ち満ちていて…

1巻で出てきたヒロインのノールもあっさりと退場していた所から始まる2巻です。
折角生き延びたというのに仲間の無念に祖国への忠誠、そして怨敵への嫌がらせで、
鬼火の本領を発揮して敵陣を焼き尽くすだけでなく、
三英傑を捕虜に取るほどの大戦果を挙げるとかウォルムさんパネェっすわ。

それにしても負けそうになったからと魔領を焼いて人為的な大暴走を引き起こして、
死なば諸共をやらかす四ヶ国同盟は本当にえげつないですね。
特に魔領と一番離れているリベリトアが暗躍しているのが最高にえげつないです。
いつかその報いを最大限に受けて欲しいものです。

捕虜となった三英傑のアヤネはヒロインとして良い仕事をしてくれましたが、
彼女にも次々と試練が課されるのが可哀想にすぎるというか。
この戦争には輝かしい戦果とか平和な時間というものが決定的に欠けてますよね…
そういったものは三章にほんの少しだけあるくらいだと思います。

ウォルムがやったことはヒドイことが多いですけど、戦争ですからね。
アヤネが察したように、ウォルムは真面目なだけというか、真面目すぎたんですよ。
その上に人が良いモノだから貧乏クジばかり引いて何度も絶望させられてて、
本当に悲劇だな、と思わざるを得ないです。

すれ違ったがためにお互いが生きていることを知らないウォルムとアヤネですが、
二人が再会できるのは三章になってからなので、
このまま書籍化が無事に続いて5巻まで出ることを今から祈っておきましょう…

:: 2022/5/18 水曜日::

■[ラノベ]ダークファンタジー異世界転生「濁る瞳で何を願う ハイセルク戦記」1巻

ブラック企業勤務の高倉頼蔵は出勤途中に過労が祟ってか心筋梗塞で死んでしまう。
魔法とスキルがあるファンタジー異世界に農家の三男ウォルムとして転生するも、
祖国が防衛戦争を繰り返し巨大化してきたハイセルク帝国だったため徴兵され、
各地の戦場を転戦し、ブラック企業の社畜として培った精神を発揮してか、
濁った瞳でしぶとく生き残っていくのだった…

マガジンエッジのコミカライズから入り、Web版読んで面白かったので書籍版も購入しました。
なろう連載の異世界転生モノなんだけど、なろうっぽくない作品なんですよね。
どちらかというと平野耕太とか弐瓶勉とかそっち方向の作風というか。
仕事だから敵国の兵士を淡々と殺す主人公とか、そっち方面ぽいです。

仕事だから、生き残るために、味方を助ける為に、敵は殺す。
いつ終わるかもわからないような戦争で死なないために実践でスキルを身に付け、
魔法も学んで実地で試して兵士として成長していくウォルム。
転生主人公なんだけど、転生したからといってチート要素は全然なくて、
ブラック企業の社畜だったから精神が摩耗するのに耐性があるのかな?
ってくらいですね。

ウォルムが生まれたハイセルク帝国は急成長してきた国家だから、
周辺国から「のび太のくせに生意気だ」とばかりに軽く喧嘩を売られたら、
相手を容赦なくボコボコにして力を得ていくという、餓狼みたいな国なんですね。
だからこそウォルムみたいな兵士は休まる暇もないのですが…

一兵卒が主人公の戦記モノとしてはわりと面白いですし、
ダークファンタジー的な面白さもあるんですけれど、
1巻のラストが中々にエグいところで終わっているのがネックですね。
講談社のラノベ関連は原作のWeb人気におんぶに抱っこで宣伝を全然しないくせに、
ちょっと売り上げ悪かったら即打ち切りといった印象がとても強いので、
はたして2巻が出るのかがちょっと心配です。

余談ですが、表紙に出ている後輩のノールちゃんですが、
何故タイツみたいなぴっちりした服を着ているのかとても謎ですね…
わりと技術は遅れてる世界でウォルムも靴下なんて上等なものを履けずに、
布を巻いているという描写があったくらいなのに…
まぁ、これはこれでエッチだから好きですけどね!w

:: 2020/10/9 金曜日::

■[ラノベ]凡骨ヒーロー「一般人遠方より帰る。また働かねば!」

一般人遠方より帰る。また働かねば!一般人遠方より帰る。また働かねば!
出版社:講談社
作者名:勇寛
作者サイト:勇寛
絵師名:つくぐ
絵師サイト:
絵師twitter:つくぐさん (@tsukugu_ren) / Twitter
連載サイト:一般人遠方より帰る。また働かねば!
紙書籍通販:一般人遠方より帰る。また働かねば!
DMM電子書籍:一般人遠方より帰る。また働かねば!

勇者や魔王の異世界召喚に巻き込まれた平凡なフリーターの杉山茂。
異世界で過ごした3年後に元の場所、ほぼ同じ時間に戻ってきたら、
レベルやスキルがそのまま適用されたのでプチ超人になってしまっていた。
茂本人は平々凡々な日々を送るつもりなんだけど、
見過ごせない事態が次々と巻き起こり、「光速の騎士」として有名になってきて…

先行でマガポケでコミカライズ版が始まっていたので、
そちらからWeb版にポロロッカしてからこの書籍版を読んだ次第です。
Web版の時点で面白かったんですが、書籍版は少し加筆修正されてますね。
でも、面白さは全然損なわれてないのでWeb版読者の人はご安心ください。
コミカライズ版は色々と改変しまくってるので心配ですが…

茂は身体能力的にはヒーローなんだけど、
自分が平凡な人間だということを骨身に沁みているので、
イキったりとかそういったことは全くせず力に溺れず、
自分に出来ることを自分なりに頑張ってるのに好感が持てますよね。
まぁ、異世界でチート高校生を目の当たりにしたため、
自分の分をわきまえているというのもあるのでしょうが…
でも、素でこれな気がするんだよなぁ…

弟の猛の担当教授の火嶋女史を助けるために頑張っている姿も、
火嶋の目から見える光景とはかけ離れた茂の内心の吐露には笑ってしまいますね。
どんだけ自己評価が低いんだよ、というかw

あと、この作品の面白さの一つに脇役があると思うんですよ。
この巻で言えばテレビマンの加藤さんですね。
情熱が擦り切れて怠惰になっていたディレクターが、
本物の現場を目の当たりにしてテレビマンとしての魂を取り戻して、
上司の局長、現場のスタッフと一丸となって「光速の騎士」のバトルを生中継するシーンとか、
めっちゃ熱くて最高でしたね…!
まぁ、生中継されてしまった茂は可哀想ですが…w

巻数表記がないため2巻が出るのかはこのご時世不明瞭ですが、
Web版が好きなので是非とも出て欲しいところです。
特に2巻に収録されるであろうイベントでの「光速の騎士」はカッコイイからなぁ…
めっちゃ読みたい…!

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