■[漫画]男の妄想を砕く水野さん「鬼灯さん家のアネキ」3巻
鬼灯さん家のアネキ (3) (角川コミックス・エース・エクストラ 22-3)
著者/訳者:五十嵐 藍
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)( 2011-07-01 )
コミック ( ページ )
作者サイト:IGATZ(イガッツ)/ 五十嵐藍 Web
作者twitter:五十嵐藍(いがらん) (igaran) on Twitter
ヤングエース本誌で連載が終了したからこれが最終巻だと思っていれば、
意外なことにまだ続いていたというか、もうちょっと続くんじゃよ状態。
とはいえ、次の4巻でラストとのことですので終わりが近いのもまた事実。
なのエースでの連載は読んでいないので、それが収録されるであろう4巻は、
ヤングエースの連載読んでても楽しみではあります。
で、この3巻の一番の見所というか注目箇所は水野さんでしょうねぇ…
何かこの頃のヤングエースは何を考えているのか読者の心をへし折るのに腐心してたみたいで、
吾朗ちゃんが淡いフラグを立てていた(と勘違いしていた)水野さんにバッサリぶっ飛ばされる訳で。
いや、判りますよ、これは吾朗ちゃんが悪いというのは。
アネキ一筋じゃなかったのかとか、ちょっとの言動で勘違いしちゃう童貞野郎だとか、
自分の気持ちだけで水野の気持ち考えてない自己中だとか、色々とありますが!
まぁ、それにしたってエグい展開を選んだもんだと思います。
吾朗ちゃんはそれくらいしないと成長しないヘタレだということなんでしょうけど。
そのせいかこの3巻はサービスシーンとかほぼ皆無。
裸は美咲に剥かれた吾朗ちゃんくらいという、正に誰得な野郎の裸という…
1巻を読んでからアネキの裸のサービスシーンを期待していた読者には肩すかしかと思いますが、
アネキ絡みのコメディはきちんと続いているのは救いです。
1巻当初はお色気バカコメディでサザエさん時空な作品になるかと思ったんですが、
予想外にもヒキコモリでシスコンな吾朗ちゃんが成長していく展開になっていってます。
まぁ、それはそれでアリかなー、と思います。
結構心をエグられますが…
いつも漫画・ラノベを一気読みしたい時にフランさんのご感想を参考にさせてもらっています。
「鬼灯さん家のアネキ」も1巻の時にご紹介されているのを見て購入した作品ですが、吾郎ちゃん視点で高校生の性に対する男女の意識差を描いてると思って読むと、結構腑に落ちるなあと思える作品になっていますね。
(読み切り→連載の際の後付っぽいですが)実は引きこもりな弟を引きずりだそうとあの手この手を使っていたとか、水野に吾郎ちゃん取られそうになったハルがキスして奪い返そうとしたけどそれは何か違うと悟ったり、脱引きこもりした吾郎ちゃんは水野を好きになるけど、水野の視点になると「お前は女とヤれるなら誰でもいいのか」と殴られる、リアルでも経験ありそうな痛い話もありますし。
そこも根底には「姉弟でイチャイチャして気持ち悪い」と周りから言われるくらいに仲の良い二人が居て、突然できた弟に対する姉貴の親愛と、突然できた血の繋がっていない美人の姉貴に対する恋慕との対比が度々描かれていたり。
美咲さんみたいな凶悪エロ女も、京先輩みたいに中身はすっごい乙女なのにボーッとしてる女、芽衣子みたいにスチャラカだけど実は彼氏がガッツリ居たりする女も居るんだよ…といった観察をデフォルメした作品が大好きなので、次巻で終わりなのが物足りないような、変に引き伸ばして終わらないよりいいかと思うような、そんな感じで意外に語り始めると止まらない作品ですね。
コメント by UnfoundNimo — 2011/7/16 土曜日 @ 7:21:26
軽いようで結構深い作品でしたよね。
ヤングエース創刊時から応援していただけに終わったのは中々に寂寥感があります…
まぁ、まだ単行本では終わってないんですけどねw
コメント by フラン — 2011/7/16 土曜日 @ 23:25:21