■[ラノベ]学級は崩壊しました「人類は衰退しました」7巻
人類は衰退しました 7 (ガガガ文庫)
著者/訳者:田中 ロミオ
出版社:小学館( 2012-07-18 )
文庫 ( 280 ページ )
絵師サイト:FRAGILE
イラストレーター変更のドタバタで色々とあった「人類は衰退しました」ですが、
7巻にしてやっとの新刊となります。
現在アニメ放映中なので内容を知っている人は多いとは思いますが、
現行人類がホモサピエンスから妖精さんたちに交代して久しい、
そんな時代のわたしと妖精さんたちのアヴァンギャルドでブラックユーモアに富んだ物語です。
…なのですが、今回はちょっと趣向が変わっていて妖精さん分が少なめで、
それでいて相変わらず世相を斜めにぶった切る内容になっております。
特に「妖精さんたちの、ちいさながっこう」は大津のいじめ事件が騒がれている昨今だと、
かなりタイミングが良いのか悪いのか判断に苦しいものです…
保護者たちの権利を肥大化させて要求する醜さとその家庭の実態。
学級崩壊する様相に、それに対処する様々な手法と、
妖精さんのミラクルで解決するわけではなく、あくまで手助けして貰うだけで、
しかもその解決法が中々にシュール且つ現実的というのにもにょもにょします。
後編の「人類流の、さえたやりかた」というのもAIと自我を考えさせられる、
意外とSF的な内容でしたが、総じて見ればやはり田中ロミオだなぁ、
と思わせられる内容です。
今回は田中ロミオの原液を妖精さんで殆ど薄めることがなかったので、
田中ロミオのディープなファンの人向けな内容だったかも知れません。
「AURA~魔竜院光牙最後の闘い~」が劇場アニメ化ということですし、今後は田中ロミオファンが増えると良いなぁ。
知る人ぞ知る状態だった虚淵玄があれだけ売れたんだから、田中ロミオもきっと売れるに違いない…!
と期待しております。(笑
最近のコメント