■[ラノベ]血と臓物が溢れる戦記モノ「死神を食べた少女」上,下
死神を食べた少女 (上)
著者/訳者:七沢またり
出版社:エンターブレイン( 2012-12-15 )
単行本(ソフトカバー) ( 330 ページ )
連載サイト:死神を食べた少女
作者サイト:七沢またり
絵師サイト:チョモランのペエジ
絵師twitter:チョモラン 二日目セ13b (huusen_uri)さんはTwitterを使っています
死神を食べた少女 (下)
著者/訳者:七沢またり
出版社:エンターブレイン( 2012-12-15 )
単行本(ソフトカバー) ( 444 ページ )
連載サイト:死神を食べた少女
作者サイト:七沢またり
絵師サイト:チョモランのペエジ
絵師twitter:チョモラン 二日目セ13b (huusen_uri)さんはTwitterを使っています
ログ・ホライズンと同じく「小説家になろう」の連載作でエンターブレインから発売となった本作ですが、
その作品の内容は腐敗しきった国の中枢とクズな上官たちのアホな命令に現場がジリ貧に追い込まれる中、
死神を食べて力を得た少女が故郷の村を滅ぼした憎き反乱軍を老若男女全てを皆殺しにする為に王国軍に参戦し、
血と怨嗟に塗れた戦場の中、大鎌を振り回して惨劇を振りまく物語です。
元々は作者がにんぽっぽ名義でDQ3の二次創作(規約変更により現在は削除済み)を書かれてたんですが、
その世界観を下敷きにした歪んだ主人公の物語を書こうとして作られたのが本作になります。
ベースが二次創作とはいえ、それが全然感じられないくらいのオリジナル作品ですので、
初見の人はあまり気にしなくても良いと思います。
ただ、初見の人は血と臓物が溢れる描写とクズな上官たちへのイラツキへの覚悟が必要です。
ちなみに前者に関してはヒラコー作品が好きなら問題ないというか、むしろウェルカムですね。
後者に関しては最後にはキッチリとクズにはクズらしい末路が用意されていますので、
カタルシスを感じることが出来ます。
ですので最後まで読む覚悟と言い換えた方が正確かもしれません。
肝心の主人公ですが、下っ端の兵卒だった頃からひたすら敵を殺しまくり、
その軍功によって最終的には少佐まで上り詰めるシェラ。
彼女の行動原理は名誉欲とかそういったモノとは無縁で食欲こそが基本原理です。
自分の食事を邪魔するモノには容赦せず、食事を分けてくれた相手には優しくするという、
そんな歪んだ主人公がシェラ・ザードという人です。
敵方には死神として恐怖の代名詞となり、味方には尊敬or畏怖の対象となるシェラが、
腐敗しきった王国の動向なんか歯牙にも掛けず、その食欲と復讐のみで行動し、
最後にはやり遂げるという基本のストーリーになります。
書籍化に伴い大幅に改稿されてますが、基本的にはWeb版と同じ展開ですので、
まずはそちらで試し読みしてみるのも良いかと思います。
取り敢えず第4話あたりまで読めば雰囲気が掴めると思いますので、
そこまで一気に読み進めることをお勧めします。
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