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:: 2013/6/4 火曜日::

■[ラノベ]趣味で手掛ける国家事業「ナイツ&マジック」2巻

ナイツ&マジック 2 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:天酒之瓢
出版社:主婦の友社( 2013-05-31 )
文庫 ( 360 ページ )
作者サイト:絵師空域 — Index
作者twitter:天酒之瓢 (Amazake_Write)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:D.S.B.
絵師twitter:黒銀 (kkkkurogin)さんはTwitterを使っています

1巻で巨大魔獣・ベヘモスを倒すという一大イベントをやってしまったため、
次にどんなことをやるかと思ってたら、2巻ではまさかの幻晶騎士の製作編!
まぁ、ここらへんはWeb版の連載でリアルタイムで読んでましてね。
当時は作者も先を考えてなくて王様からの褒賞をどうするか悩んでたのを、
活動報告に書いてたことも今となっては懐かしいです。(笑

そういった後先考えない展開だった為に色々と無理がたたってたWeb版に比べ、
編集さんが見事な手腕を発揮したのか全体的に随分とブラッシュアップされてますね。
まず、幼馴染みのドワーフのバトソンの出番が増えたし、
キャラクターの描写に説得力を持たせるように細かい所まで手が入ってます。
ですが、面白さのキモである個性が滲み出る会話はちゃんと残っているので、
そのどれもが違和感なくスルッと楽しむことができます。

物語は国王・アンブロシウスが陸皇事件で活躍した中等部に通う12歳のエルを検分するため、
国王の学友でもある祖父・ラウリを含めて面談する所から始まるんですけど、
エルは国王相手でもメカオタ魂を衰えさせず、褒賞として趣味で国家機密を聞くことに。(笑
国王も国王でそういったエルを気に入り興が入って幻晶騎士を作れと言うんだけど…

いやー、1巻ではエルの暴走に巻き込まれるのがディー先輩だけでしたけど、
2巻では高等部の先輩たちほぼ全員にまで膨れ上がって大変なことになりましたね!(笑
地球の爛熟したメカオタ文化の記憶を持つエルが、幻晶騎士は人型という概念に縛られた世界で、
次々と新アイディアを生み出して親方たちを翻弄するのを見てると親方たちには悪いけど痛快で。(笑

勿論新しいアイディアを出してすぐ完成するわけではなく、
何度も失敗を繰り返し、新たに出てくる欠陥とその対応策を講じていて、
そういったモノづくりに付き物の試行錯誤もまたエルたちのキャラのお陰で楽しいんですよね。
宇宙兄弟でも言ってたけど「本気でやった失敗には価値がある」んですよ!
何度も失敗しながらも形を作り上げていく職人魂もまた格好良かったです。

そういったモノづくりだけではなく、
ちゃんと戦闘シーンもあるのでバトル展開が好きな人も安心できるようになっています。
山脈を挟んで西方諸国とは疎遠で油断していたところに他国からのスパイの暗躍と、
中々にえげつなくて泥臭い展開ですが、こちらもまた見所だったりします。

でもまぁ、一番の見所はやっぱりモノづくりシーンと、
黒幕かと思いきや中間管理職的な悲哀が漂うディクスゴード公爵との会談かなぁ。(笑
エルの人物像を捉えきれずに疑心暗鬼となり危ぶんでいたら、、
趣味のメカの為に暴走するだけのオタクと心底理解した瞬間は、
読んでて同情と笑いで変な表情になってしまいます。

ラストの国王との謁見も面白かったなぁ。
やはりこの作品はキャラクターの魅力が光ってますよ。
そしてそれを光らせる為にブラッシュアップした書籍化は素晴らしいと思います。
ともあれ、2巻もオススメです!

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 Comments (1)

1件のコメント »

  1. 天酒之瓢 ナイツ&マジック2

     現在、天酒之瓢先生の小説「ナイツ&マジック」は2巻まで文庫で出てますが、既に2巻も読んでしまって、続きが出るのが待ちきれず、「小説家になろう」サイトに掲載されている続…

    トラックバック by たかいわ勇樹の徒然なる日記 — 2013/6/16 日曜日 @ 19:11:24

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