■[漫画]月の空には砕け散った海がある「月の珊瑚」1巻
月の珊瑚(1) (星海社COMICS)
著者/訳者:佐々木 少年
出版社:講談社( 2014-03-10 )
コミック ( 146 ページ )
連載サイト:『月の珊瑚』佐々木少年 原作/奈須きのこ | 最前線
原作者サイト:竹箒
作者twitter:佐々木少年 (sasakishonen)さんはTwitterを使っています
かつて「月姫」のメディアミックスで唯一と言っていいほどの評価を得た「真月譚 月姫」
ゲームのコミカライズというジャンルの歴史を塗り替えたと言っても過言ではない傑作ですが、
その偉業を成し遂げた佐々木少年さんがまたもやTYPE-MOONファンを喜ばせてくれました。
それがこの「月の珊瑚」のコミカライズです。
坂本真綾さんによる朗読館シリーズの一作として世に出た奈須きのこさんの短編SFですが、
「魔法使いの夜」や「空の境界」と同じ世界観ですが西暦3000年頃の遠未来が舞台です。
コンセプトは「月姫3000」とのことですが「月姫」が西暦2000年に発売されたことを考えると、
色々と深く考えてみることが出来るかもしれません。
人類が衰退しました的な世界で珊瑚が光る小さな島に住む姫と、
彼女に「かぐや姫」のように難題を出される求婚者たち。
姫は別にいじわるで難題を出しているのではなく、
人を愛することが理解できないから測りたいという想いから来るもの。
そんな人の愛を知らない無垢な姫が小さな配達人に出会い、
物語を紡ぎ出すストーリーです。
原作は坂本真綾さんの声の力によって読者に語りかける作品ですが、
このコミカライズは佐々木少年さんの絵の力によって読者に語りかけてくる作品です。
特に大判サイズで単行本になることによって、
Webで公開されていた時以上に絵の魅力が伝わってきます。
初めは何故4コマ漫画の単行本と同じサイズなのか疑問でしたが、
実際に読んでみて納得しました。
この作品は絵に没入してこその世界観なのでこのサイズで正しいと。
ちなみに今現在でも最前線の連載サイトで全話読めますが、
しっかりと楽しみたいなら紙の本で読むことをお勧めします。
電子書籍がもて囃されて実際私も利用していますが、
紙で読むべき作品っていうのはまだあるものですね。
これは2巻も楽しみです。
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