■[漫画]モードの着こなしとは「王様の仕立て屋 ~サルトリア・ナポレターナ~」8巻
王様の仕立て屋 8 〜サルトリア・ナポレターナ〜 (ヤングジャンプコミックス)
著者/訳者:大河原 遁
出版社:集英社( 2014-12-19 )
「~サルトリア・ナポレターナ~」になってから一冊に一テーマが板についてきましたが、
今回はモードとクラシックの違いというものです。
確かにモードは今まで何度か出てきたけどメインには扱ってませんでしたから、
ある意味で新鮮なテーマかと思います。
今回の主な登場人物は表紙から判る通り、JOJOもといジョナタ・ジャイオッティ。
ナポリの服飾技術を担う若手のホープと期待されていたジョナタだけど、
講師役の老人たちの辛気臭い話に辟易してモードにチャレンジしたいと言い出すことに。
しかもそこにパリのリヴァルが絡んできた上に、
そのリヴァルからやってきたのが悠の兄弟子であるリッカルドで…
ジョナタのポーズがいちいちJOJOしてて笑いますが、
作品の雰囲気を壊さない程度のお遊びはむしろ粋と言って良いでしょう。(多分
別ベクトルで笑わされる所ですが、ジョナタが抱える悩みは真っ当なモノだと思います。
貧乏が嫌だから自分が身につけた技術でチャレンジしたいと思うのは若者の特権でしょう。
そんな若者を見守り、導くのが大人である先人たちの役目だと思います。
そういった意味では今回一番先人として役に立ってたのはリッカルドでしょうか。
成り行きとはいえジョナタの越えがたい壁として立ちはだかり(寝転がってますが)、
かつての若手のホープとして嘱望されたリッカルドだからこそ、
ジョナタが共感出来たモノがあったんだと思います。
まぁ、反面教師としてこれ以上の逸材はないとは思いますが。(笑
しかし、リッカルドのせいで貧乏くじをひかされる悠は悲惨だな…
毒も薬も失敗も糧にして精進するのがプロだとか、
引きこもってると成功例しか情報が入ってこないだとか、
色々と膝を打つ話もあったりと面白かったです。
惜しむらくは女子分が致命的なほどに足りないことでしょうか。
脈絡もなくカラーで補っている場面がありますが、
単行本だとモノクロになっちゃうのが残念でなりませんね…
最近のコメント