■[漫画]冬目景まさかの2日連続単行本発売「幻影博覧会」3巻
幻影博覧会 3 (3) (バーズコミックス)
著者/訳者:冬目 景
出版社:幻冬舎コミックス( 2009-03-24 )
定価:¥ 620
コミック
ISBN-10 : 4344815874
ISBN-13 : 9784344815872
大正のレトロな雰囲気と冬目景の画風が見事にマッチした作品。
スコラ時代からの付き合いのコミックバーズで連載する作品ながら、
「羊のうた」等と異なり明るい作風、とは言えないまでも、
陰鬱な雰囲気は余り感じられないレトロミステリーな漫画です。
3巻では主に二つの事件が収録されているんですが、
前半は松之宮探偵事務所の仕事というより旧友の楳実が巻き込まれた事件を、
楳実を心配する内になし崩し的に係わり、自然と解決してしまったという顛末。
むしろ真夜と竹下が初対面したことと、陶子さんとの縁がまた出てきたことの方が重要に思えます。
後半は資産家での幽霊画に纏わる怪奇な事件。
またもや陶子さんが係わってたり、思わぬ人物がキーパーソンだったり、
何とも不思議な感じでしたが松之宮がしっかり事件を解き明かしたのには好感触。
まぁ、若干謎が残ったままですが今後判明したりするのかな…?
そして通して描かれていたのが真夜と記憶があやふやな両親との再会に伴う真夜の気持ち。
両親が帰国したことを松之宮に告げなければならないのが判っていながら、
珍しく曖昧な自分の記憶と無自覚な松之宮への気持ちからギリギリまで言い出せない乙女心。
最後に真夜が口にした言葉は彼女にしては珍しく積極的なだけあってグっと来ますね。
次回の展開が気になるだけに早く続きを読みたいものですけど、
4巻が出るのはいつになるのかなぁ…
まぁ、冬目景作品相手に短気になっても仕方がないので気長に待つことにしましょう。
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