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:: 2016/5/26 木曜日::

■[ラノベ]内政マシマシ「現実主義勇者の王国再建記」1巻

「おお勇者よ! よくぞ我が呼びかけに応えてくれた」
その宣言から始まるお決まりの流れで召喚されたのは大学進学を決めたばかりの相馬一也。
超大陸ランディアの北方に出現した魔界から溢れ出る魔族たちに侵攻された世界。
魔族領から離れたエルフリーデン王国がある事情で行った勇者召喚の儀式で召喚された相馬は、
魔王を倒す冒険の旅には出ることはせず、
目の前の食糧難と財政難に苦しむ王国の富国強兵策を献策したところ王位を譲られて…

WEB小説界隈では「俺TUEEE」と並んで人気なのが「俺SUGEEE」な内政チートモノです。
ドラマ化もされた「JIN-仁-」なんかも医療をテーマにした内政チートの一種だし、
「ドリフターズ」で信長や豊久が鉄砲を生産して運用しているのもそうだと言えましょう。
そんな中でもこの「現実主義者の王国再建記」は本当に内政そのものなんですけどね。

元々この作品は小説家になろうで連載して人気を博していた作品なんですが、
オーバーラップ文庫で書籍化決定してからしばらく経った頃に、
感想欄で替え歌で歌詞を書いてしまったがために規約違反で垢バンされ、
現在はpixivで連載中という奇抜すぎる経緯を辿っている作品です。
まぁ、それでも小説家になろうで人気の上位を占めていたことからわかるように、
面白い作品であることは間違いないです。

ただこの1巻は物語の序盤なので、面白くなるのはまだまだこれからなんですけどね。
とはいえ相馬が曹操に習って行った「唯才有らば、是れを挙げよ」な人材集めだったり、
王女にして相馬の婚約者になったリーシアや歌姫のジュナさんといったヒロインの可愛さだったり、
ラノベ的な面白さや盛り上がりはきちんとあるんですよね。

王位を継いで内政チート三昧とかご都合主義にもほどがある一巻でしたが、
次の二巻ではそのしわ寄せというか裏側が暴かれる戦記回です。
相馬が好きなマキャベッリが言う「残酷」が体現される回でもあります。
戦記モノが好きな人は乞うご期待ですね!

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