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:: 2016/9/29 木曜日::

■[ラノベ]さあ、征伐をはじめよう。「現実主義勇者の王国再建記」2巻

マキャベッリの「君主論」や孫武の「孫氏」とかを愛読する現実主義者のソーマが、
異世界に勇者として召喚され、すぐに王位を譲られて内政チートする1巻から一転し、
この2巻では内憂外患を一挙に征伐する戦争の章です。
つまり、陸軍、空軍、海軍を掌握し、ソーマに非協力的な三公への最終勧告から突入する内戦と、
内戦を好機とした隣国のアミドニア公国の侵略との電撃的な戦争が綴られています。

私はWeb版からの読者なので大きく戸惑いましたね。
だってカストール・バルガス公が脳筋で頑迷なバカから友誼に厚い漢になっていたんですから。
まぁ、曲がりなりにも数十年領主をしている長命種なんだから、
ただのバカだとおかしいですしね。
この書籍版の方がしっくりくると思います。

逆にWeb版から変わってないのが妄執に取り憑かれたアミドニア公王のガイウスでしょう。
国是が復讐というあたりで既に狂気ですが、
そんな狂王がソーマとハクヤの策略に手玉に取られているのはスッキリしましたが、
ソーマたちですらゲオルグ・カーマイン公の策略に苦い思いをしているし、
何より真の脚本家に踊らされているというのが複雑ですよね。

王という重責と戦争という現実を前に王という名のシステムに自分を組み込んで、
自我を押し殺しているソーマを見ているとヤキモキしますが、
リーシア姫やジュナさんたちといったヒロインが支えているあたり、
ある意味恵まれてるなぁ、と思うわけですよ。
これで戦争に一区切りが付いたわけだし、
元のソーマに戻る日も近いのではないでしょうか。
それはそれで振り回される人は胃が痛いかもしれませんが。(笑

さて、次回は「人類宣言」を提唱したグラン・ケイオス帝国が出て来るわけですが、
Web版のままなら戦争はほぼ起こらないのでご安心ください。
でも、ある意味もっと残酷なことは起こるかもしれません。
web版と変わるところがあるのかも楽しみですね!

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