■[漫画]女九人寄れば姦しいの三乗「大正野球娘」2巻
大正野球娘。 2 (リュウコミックス)
著者/訳者:神楽坂 淳
出版社:徳間書店( 2009-06-20 )
定価:¥ 590
コミック
ISBN-10 : 4199501282
ISBN-13 : 9784199501289
作者サイト:伊藤伸平OFFICIAL HP
昔から「女三人寄れば姦しい」と申し上げますが、
野球をやるのに9人も集まればそれはもう姦しさも輪を掛けたものになりまして。
そしてこの作品の主題はその姦しさそのものにあるのではないか。
と、そう愚考する次第であります。
タイトルに野球とありながらも、野球をやることそのものではなく、
「ルールもよく判らない」けど、殿方をギャフンと言わせる為に何かに奮闘する、
という行為そのものが面白く、また、それが遠因となって巻き起こる、
大正時代の男女の機微というものこそが「いとをかし」なのです。
それと原作を読んでないので1巻で出てきた「偏奇館先生」が誰なのか全然判らなかったのですが、
当時住んでいた住居が偏奇館だからそう呼ばれていただけで、つまりは永井荷風だったんですね。
欧米に理解があり、洋食を好み、トマトケチャップが好きであったという人物像に見事に当てはまり、
なるほどなぁ、と今更ながらに納得。
伊藤伸平先生と言えばミリタリーで特撮でSFな作品の印象があったけど、
元から女の子が奮闘する作品が多かっただけに意外と作風が合ったのか、
女の子9人の姦しさが大層面白く仕上がってます。
特に小梅のマヌケだけど真っ直ぐな大正の恋はニヤニヤが止まらない出来です。
来月からアニメが放映されるのでそちらも楽しみにしたいですね。
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