■[ラノベ]良い意味でB級ホラーアクションを徹した「ケモノガリ」
ケモノガリ (ガガガ文庫 ひ 1-3)
著者/訳者:東出 祐一郎
出版社:小学館( 2009-07-17 )
定価:¥ 620
文庫
ISBN-10 : 4094511482
ISBN-13 : 9784094511482
作者サイト:From dusk till dawn of the dead – livedoor Blog(ブログ)
この作品に関してはTYPE-MOONの奈須きのこさんが日記で判りやすい説明をして下さってます。
曰く、
(前略)―――だが彼らは知らなかった。拉致された高校生の中に、ちょっとした弾みで記憶を失い、自分のことをフツーの高校生と思いこんでいた七夜志貴(笑)がまじっていた事を―――!
熱中できる何か、即ち自分の才能を探している凡人の赤神楼樹が、
修学旅行先の東欧の小国で金と権力を持つ人狩り”クラブ”にクラスごと拉致され、
自分と幼馴染みの少女の危機に瀕して窮地を脱する為にその圧倒的な才能を開花させる。
そう、どこまでも純粋な「殺人」の才能を…
もうひたすらバトル、バトル、バトルの連続で、
一人、また一人と仲間が倒れていく中、笑いながら人を狩るケモノたちを、
容赦なく、躊躇もなく狩っていく楼樹が痺れるんですよね。
平穏な日常に戻れなくとも誰よりも大切な少女を守るために、心の鎖を解き放ち、
そして少女も戻ってこないなら追いかける、という所も良いんだよなぁ。
楼樹の才能や能力、人狩りの”クラブ”とか全てに渡って中二病なんだけど、
それが衒いもなく一貫しているからこそ面白さに昇華されているんだと思う。
マスクでチェーンソーを振り回す大男に、ガスマスクを装着した喪服の毒使い、
といった敵に代表されるように全体的にB級ホラーテイストが漂っているのですが、
徹底した中二病設定と組み合わされることで一級品のエンターテイメントになっているので、
変な先入観を持たずに読んで、楽しんで欲しい作品です。
最近のコメント