■[漫画]燃え上がる蟹座の小宇宙を感じ取れ!「聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話」8巻
聖闘士星矢THE LOST CANVAS冥王神話 8 (8) (少年チャンピオン・コミックス)
著者/訳者:車田 正美
出版社:秋田書店( 2008-04-08 )
定価:¥ 420
コミック
ISBN-10 : 425321228X
ISBN-13 : 9784253212281
作者サイト:Da-Daism
復活した「聖闘士星矢」シリーズの中でもこの「THE LOST CANVAS」は異例の面白さを誇っています。
特に黄金聖闘士の熱く燃え上がる戦いは感動できるモノがあり、
魚座、牡牛座、乙女座とその散り様は見事で少年漫画として非常によく出来ています。
その黄金聖闘士の中でもこの8巻で活躍するマニゴルドはあの蟹座の聖闘士。
のりピー語を使う稀代のヘタレキャラのデスマスクと似た容姿ながらその心意気は正に別人。
デスマスク的なキャラを期待していた読者を良い意味で裏切ってくれます。
傲岸不遜ながら積尸気を使い冥闘士をあっさりと葬ったり、
黄金聖闘士としての強さを見せてくれるマニゴルドは不良のカッコ良さ的なものがあるんですよ。
少年時代の師・教皇セージとの出会い、そして命に対する考え方の変遷。
神々を前にして一歩も引かず、不敵に挑む姿にはしびれるモノがあります。
そして教皇セージが師として、教皇として弟子とともに死の神タナトスと戦う様が熱いんだ、これが。
前聖戦の屈辱をバネに練りに練った戦略と身を賭した戦術は幾多の戦いを生き抜いた深さが感じられ、
タナトス戦を見越した必殺技を生み出し、マニゴルドに伝授していたのには感動すら覚えました。
特にマニゴルドとのダブル積尸気冥界波は小宇宙が伝わってくるかのようでしたよ。
イブシ銀なカッコ良さだけでなく、熱き魂を見せてくれるんですよねー
とにかく少年漫画として盛り上がりもあるしよく出来た名作だと思います。
教皇という人物の活躍、冥界の戦士相手の蟹座の優位性と原作の補完も行っており、
全く別の面白さを内包しながら間違いなく「聖闘士星矢」してるんですよね。
チャンピオン連載、そして「聖闘士星矢」といことで色眼鏡で見られがちですが、
原作を尊重しながら少年漫画として完成度が高い、素晴らしい作品だと思います。
欠点があるとすれば黄金聖闘士たちが余りにも熱くカッコ良いので主人公のテンマの影が薄いことでしょうか。
8巻はほとんどマニゴルドが主役と言って過言ではないですからねー
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