■[漫画]イギリスでの生活「乙嫁語り」15巻
ボンベイ港からイギリスへと帰国することになったヘンリー・スミスと、その婚約者であるタラスさん。
タラスさんの愛馬であるチュバルも船に乗ることができる大きさの船なんだけど、
チュバルにとっては初めての海ということで神経質になってしまう。
そんなチュバルには船乗り猫という友人が出来ることで落ち着けたんだけど、
イギリスにはタラスさんはヘンリー以外の友人が居るはずもなく…
ヘンリーはどう見ても上流階級の人間だし、
前作エマもそうだったけど、そういう階級の人間がタラスさんを嫁として紹介されたら、
大変なことになるだろうな、と思ってましたけど予想通りでしたね。
ヘンリーの友人ホーキンズ氏が評していたように、
柔軟なようでいて芯が頑固なのがこのスミス母子なんだと思います。
ただ、ヘンリーはとぼけているようで誠実というか、生真面目なので、
ちゃんとタラスさんと結婚しようとしているのは好感が持てるんですよね。
結婚するまでは同居はすれども手を出さないんだろうな、というのがわかります。
兄が出す妥協案にも納得せず、きちんとしようとしている所は頑固すぎるとは思うけれど、
そこがヘンリーの良いところだと思うんですよね。
タラスさんはヘンリーと一緒に居るだけで幸せそうで、
そこは本当に恋心が強いなぁ、と思います。
愛馬であるチュバルが傍に居るというのも大きいけれど、
羊が居て、馬好きがいるのはトルキスタンもイギリスも変わらないですからね。
同じ小麦粉を使う乾燥した文化圏というのもあるのかもしれません。
ヘンリーはトルキスタンで鍛えられたとはいえ、
金銭的な意味で苦労したことがないお坊ちゃんなのに比べて、
タラスさんはちゃんと金銭感覚がしっかりしているお嫁さんだと思うので、
馬好きのジョンブル達を相手に、チュバルの仔を上手いこと斡旋できるんじゃないかな、と思います。
それとヘンリーを護衛&案内してくれたニコロさんとアリさんだけど、
それぞれが良い人生を歩めそうで良かったですね。
特にアリさんはずっと望んでいた結婚ができる上に、
お金持ちじゃない、アリさんがアリさんだからこそ好きだという、
ある意味でちょっと変わったマディナさんが嫁というのが実に良いと思うのです。
今後ヘンリーがアリさんと会えるかは難しいけれど、
いつか自分の名前が付いた二人の子供にヘンリーとタラスさんが会えたら良いなぁ…
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