■[漫画]神殿での生活「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」」9巻
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第四部「貴族院の図書館を救いたい!」9巻
出版社:TOブックス
原作者名:香月美夜
原作者twitter:香月美夜さん(@miyakazuki01) / Twitter
作者名:勝木光
連載サイト:本好きの下剋上【第四部】
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貴族院の図書館にずっと篭もっていたかったのに、
数々の社交失敗によって帰還命令が出されてしまったローゼマイン。
交渉の末に何とか帰還までに三日の猶予を勝ち取るんだけど、
肝心の読書は全く出来ないのであった…
周囲のために我欲を抑えて仕事をしているあたりは、
ローゼマインもちゃんと領主候補生してるなぁ、と思いますね。
まぁ、そもそもやらかさなかったら帰還命令が出なかったのですが…
それは保護者たちの教育不足に依るところが大きいので仕方ないよね?
とはいえ失敗したなら叱られるのは当然だし、
反省して次に活かすためには、何が失敗だったかを知らないといけませんからね。
尋問されるのは仕方が無いと思いますよ。
そして領地を巻き込んだ大騒動になってもほっぺたをつねられるだけで済まされているのは、
わりと穏便だと思いますw
ローゼマインのほっぺたはツマミ心地が良いらしいですからね。
とても柔らかそう。
城では殆ど過ごさず、あっという間に神殿に篭もることになったローゼマインだけど、
それも、神殿が第二の我が家だから当然なんですよね。
実の家族がいる家ほどではないけれど、
それでも神殿では心をある程度休ませることができることが、
この安心しきったローゼマインの表情を見ているだけで伝わってきます。
このローゼマインしかり、勝木光さんは表情に気持ちをのせるのが上手いんですよね。
原作のキャラをしっかりと理解しているから、
それぞれの場面でどのような気持ちだったのかを、分かりやすく見せてくれるんですよ。
コルネリウスに頼られて乙女の顔をするレオノーレとか、
シンプルな命令で頼られて理解するアンゲリカとか、
小生意気だけど可愛いディルクとか、とても良いと思うのです。
だからこそ、ラストで契約魔術の解消を行うことを宣告したローゼマインが、
表情を取り繕いつつも、手には感情がのせられている描写が重いんですよね…
大切なマイン時代の繋がりを自分で断っていかなければならないとか、
そのツラさがわかるだけに、精神的にきついものがあります。
そんなローゼマインとは違って安穏とした貴族院生活を送ろうとしているヴィルフリートだけど、
この頃から色々とやらかしまくってるんですよね。
教育係のオズヴァルトは他領との貴族への対応とかはそつなくこなしているけれど、
自領の貴族に対しては無自覚な傲慢を見せるところは、本当に駄目だなぁ、と思うのですよ。
それに疑問を抱かず、素直に影響を受けるヴィルフリートが本当にダメダメで…
この作品では無自覚な傲慢さを見せるキャラは今後も多々出てきますが、
とてもヘイトを溜める行為だということに彼等が気付けないのが致命的ですよね。
書き下ろしSSはコルネリウス視点でのエルヴィーラとの会話ですが、
しっかりとした母親の教育を受けていて、
こういった所がヴィルフリートには致命的に足りなかったんだなぁ、と感じてしまいます。
エルヴィーラは本当にできた第一夫人ですよね。
ローゼマインのやらかしに振り回される側近は大変だけど、
それでもコルネリウスは可能な限り頑張っていることがよくわかりました。
これからも大変なことはどんどん増えていくけど…
頑張ってね! お兄ちゃん!
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