■[ラノベ]面白い、だがお勧めできない「嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん」4,5巻
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 4 (4) (電撃文庫 い 9-4)
著者/訳者:入間 人間
出版社:アスキー・メディアワークス( 2008-04-10 )
定価:¥ 536
文庫
ISBN-10 : 4048670123
ISBN-13 : 9784048670128
絵師サイト:Left side
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 5 (5) (電撃文庫 い 9-5)
著者/訳者:入間 人間
出版社:アスキー・メディアワークス( 2008-05-10 )
定価:¥ 536
文庫
ISBN-10 : 404867059X
ISBN-13 : 9784048670593
絵師サイト:Left side
作者の入間人間さんのセンスは非凡なものがあるし、
美麗な左さんのイラストを特定のベクトルに向けて前面に出し、、
変に媚びず、作品の面白さの特異性を保つだけでなく、
更にディープに、いよいよ狂った作品に仕上げる編集部はクレイジーすぎる。
はっきりいって人に勧めるのが非常に難しい作品です。
でも面白い。
ふとした拍子で歯車が狂って壊れたまーちゃん。
そしてみーくんはまーちゃんを直す為、かつての実家、誘拐監禁の舞台へ赴く。
何故か同行してきた伏見と共に訪れた、現・大江家となった屋敷で待ち受けていたのは、
歪なパーツが捻れて組み合わさった狂った家族とその在り方。
あぁ、本当にどこまでも狂っているなぁ。
ド田舎の監獄屋敷を舞台にしたクローズドサークル。
次々と起こる殺人事件と襲い来る恐怖、という骨組みだけはミステリー作品なんですが、
登場人物と真相がまともじゃなく、語弊なしに狂っています。
そして主人公のみーくん自体が狂っているので虚数の二乗が-1なように、
確かに存在するけど後ろ向きな、そんな面白さが感じられます。
この作品は間違いなく面白いです。
ただし間違いなく一般受けはしませんし、バカ売れする作品でもありません。
才能、という意味ではイラストの左さんを含め突出したものがあるでしょう。
それでも人にお勧めするのは難しい、そんな難解な作品です。
そのことを痛感した2冊の上下巻でした。
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