本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2010/5/12 水曜日::

■[漫画]6人3組、三者三様の決闘!「しなこいっ」3巻

しなこいっ3(CR COMICS)
著者/訳者:原作:黒神 遊夜 作画:神崎 かるな
出版社:ジャイブ( 2010-04-30 )
定価:¥ 590
Amazon価格:¥ 590
コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4861767652
ISBN-13 : 9784861767654
作者サイト:白花雨&ぐりーんぺっぱー

「六三四の剣」から連綿と剣道漫画の歴史は続いてきましたけど、
やはり竹刀や木刀とはいえ剣を使っての勝負というのは少年心をくすぐり、熱くさせるものでして、
特にこの「しなこいっ」3巻においては6人3組がそれぞれの長所を活かした戦いを見せるもんですから、
ついつい見入ってしまうのです。

二刀流使いの面木乱歩と柳生新陰流を使う猪口師範の戦いは力と技の鬩ぎ合いで、
面木乱歩の強さの秘密とか少年漫画的で面白いですが、
それを上回る猪口師範の技量は年齢を感じさせない鮮やかさがありましたね。
登場当初はブラをしているイロモノと思っててすみませんでした。(笑

そして怪我を負っている龍之介を容赦なく攻め立てる祥乃がエグいですね。
相手の長所をトコトン潰して、自分の長所が活かせるフィールドで仕掛ける策とか、
見事に悪役なんだけど、ここまで徹底してくれたらむしろ感心しますよ。
それを凌ぐ龍之介もカッコイイですしね。

で、ヒロイン対決の跳ね馬の桜と鯨の組み合わせが面白い!
二人とも短剣道の使い手にして先天的な歩法と古流の歩法で距離を縮める長所を持つという、
かなり似ていて、実力も拮抗しているだけに熱く面白いんですよねー
いやホント、萌え系の月刊誌にしては熱い作品です。
ちゃんとパンチラしてて萌え要素もあるんだけど、基本は燃え漫画じゃないでしょうか。

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 Comments (1)

1件のコメント »

  1.  しなこいっ三巻出ましたね。今回はもう、色々と語りすぎると凄い長文ネタバレとなってしまう為、二文だけ。

     先ず一つ。下段構えを愛する我らにとって『捷径』の型は鬼ですわ……。安吾師範、ご教授、有り難う御座います! 安吾さんには大活躍を願いたい私、退場して貰っては困るデスのでこのまま退場という事態だけはご勘弁をー!(涙) 『捷径』の動きが気になる方は是非、コミックスをば。加えて作中でキーとなる『雲耀』ですが、示現流には実際にこの言葉があります。先の先を持たない人間には全く縁のない言葉なのですが……。
     さて二点目。未だ虎春さんがドイツにいらっしゃる所を見ると物語は暫く続く模様。剣戟ものの漫画が増えてくれるのは嬉しい限りです(ついでに名古屋が舞台。伊藤先生が復活してくれないので悲しいス……)。まだ虎春さんが引いちゃうくらい加虐的な性格を露わにしていないのですが、キザ歯に輪っか目という時点で既に大好きですハァハァ……。

     どちらにせよ、龍之介の肩が完治するまで三ヶ月はかかるでしょうから(完全脱臼ですからねー)、虎春とのバトルはまだ先が長そうです。しかし、これで完全無傷なのは和巳だけですか……。僅か一戦で満身創痍の主人公組、頑張れ超頑張れ……。

     一応、読了した方向けに本巻の主人物である佐東鯨さんのお話を。ネタバレという程でもないですが一応、離しますね。例によってお暇な方は呼んで頂けると幸い。

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     三巻で大立ち回りをする鯨さんですが、桜に「起こりが見えない」と言わしめた彼女の突きは古流よりも寧ろ西欧のフェンシングがその色を濃く受け継いでいます。しかしフェンシングの場合、エペだろうがフルーレだろうがレイピアだろうが剣自体に威力も重量も粘りも足りない為、到底、一突きでは終わらないが故にあの瞬くような目まぐるしい早さなのですが、鯨ちんは其処を補う事が出来るだけの重量がある武器を用いてます。でもってフェンシングの突きですが、三巻の絵図をそのまま見て頂けると解るのですが、突きが最大限の威力を発揮する瞬間が、踏み込みに残した左足の踵から切先までが完全に一直線になります。つまり自動的に上体を落としているんですな。裏を返せば、身体を落としながらの突きというものは自動的にあの様な動作になるという意味ですね。あの動きは日本の剣術の一般的な突きとは異なり、一定以上、踏み込まずに身体が伸びきった段階で自動的に下がる為、突きの弱点を実に見事にカバーしております。
     これに対して日本の剣術は大凡が初手をしっかりと踏み込むので、基本的には動きがどうあっても山なりに上がります。だからこそ身体の起こりを殺す為に摺り足が進化した訳ですが、日本では徳川三百年で日本刀(此処には町人が携帯を許された脇差類も含みます)が武器として主を占めつつ、しかし突き技は大体の流派で終始、上段者向けとされました。私も「突きは最後」というスタンスですが、一方でその突きを綺麗に打つ為の型もあります(片平手一本突きなんかその好例ですね)。座しての寝技有り剣術はもっとえぐいのですが(所謂「甲冑組み手」の分野)、キチンと型が残っている流派があるのかは流石に私も分かりません。

     あと呼吸法。これは覚えておくと万事、役立ちます。吸うのは鼻からではなくとも口でも良いので、大きく開けての腹式呼吸で絶対に一定量を時間を掛けてゆっくりと、腹筋を絞めたまま限界まで一定ペースを守って吸い込んで下さい(最初は早くても仕方ないですが、絶対に呼吸を長くする方向に持って行って下さい)。で、吸い込むときと同じ時間を掛けてゆっくりと吸い込んだ息、全てを吐きます。この際にも腹筋を弛めず全身のテンションを強張らない程度で一定に保って下さいな。
     統計的なものなのですが、一度の呼気吸気往復で大凡、御自身の心拍が二十回以上となるように一定のペースでこれを続けて下さい。そうすれば少なくとも、ショック死しない程度の痛感は脂汗が出終わった後には耐えられるようになってます。強度の打撲には特に有効。
     逆に脂汗が出終わった後も心拍の音がやけに遠く汗が出終わらず身体がどんどん冷えていくなら、それがショック症状なので、……えーっと、そうなったら頑張れ。

     呼吸法の基礎は「口と鼻の半々で吸気は腹を収め、呼気に丹田を締める」です。その為かどうかは正直、判らないのですが、銃器による狙撃の折にすら息を「吐いてからアクションに移す」のは共通しておりますな。

     最後に余談ですが吹雪さん、名大病院勤務なんですね……。しかも主治医とかどれだけ偉いんですかあのお母さんは……。それでは此処までお読み頂き有り難う御座いました。

    コメント by Mya — 2010/5/14 金曜日 @ 22:37:10

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